骨格筋の収縮について誤っているのはどれか。
正答:2
正答:2
収縮するとき、細いフィラメント自体は縮まない。滑り込んで重なりが増えるだけ。誤りを選ぶ設問なので正答は2。
筋が縮む仕組みを、フィラメントの動きとして正しく言えるか。
骨格筋の中には太いフィラメントと細いフィラメントが規則正しく並んでいる。収縮のとき、太いほうの頭が細いほうをつかんで手繰り寄せるので、細いフィラメントは中央へ向かって滑り込む。両側から滑り込むことで並びの単位が短くなり、全体として筋が縮む。このとき、フィラメントそのものの長さは変わらない。したがって「アクチンフィラメントが短縮する」は誤り。他の3つは正しい。神経からの指令が筋の膜を伝わる活動電位として先に起こり、それをきっかけに袋からカルシウムイオンが放出されて、つかむ場所が開く。頭が動いて手繰り寄せ、離れてまたつかむという繰り返しにはエネルギーの通貨となる物質が使われる。
「縮む」という言葉に引かれてフィラメントも縮むと考えてしまう。縮むのは並びの単位であって、フィラメント自体ではない。2本の櫛を互いに深く差し込むと全体の長さは短くなるが、櫛そのものは短くならない、という像で覚えると間違えない。
筋が縮むにはエネルギーが要るが、ゆるむのにもエネルギーが要る。カルシウムイオンを袋へ汲み戻す仕組みがエネルギーを使うためで、死後に体が硬くなるのはこの供給が止まって頭が離れられなくなるからである。心筋も同じ仕組みで縮むが、細胞どうしが介在板でつながっており、興奮が直接伝わる点で骨格筋と違う。
正しい記述を3つ並べ、動きの中身を1つだけ入れ替える。解法は、(1) 誤りを選ぶ設問だと確認、(2) 収縮の順序(電気→カルシウム→滑り込み→エネルギー消費)を並べる、(3) 動きの表現が滑るのか縮むのかを確認する。
筋が縮むのは細いフィラメントが滑り込んで重なりが増えるためで、フィラメント自体は短くならない。活動電位が先に起こること、カルシウムが要ること、エネルギーが使われることはいずれも正しい。