伝音性難聴をきたすのはどれか。
正答:1
正答:1
外耳から中耳までの音を伝える経路の障害が伝音難聴。急性中耳炎はここに当たる。正答は1。
難聴を伝音性と感音性に分け、疾患を障害部位で振り分けられるか。
音は外耳道から鼓膜、耳小骨を経て内耳へ伝わり、そこで神経の信号に変えられて蝸牛神経、脳幹、大脳へ送られる。外耳と中耳の障害で音が届かなくなるのが伝音難聴、内耳から中枢までの障害で音を感じ取れなくなるのが感音難聴である。急性中耳炎は中耳の炎症で滲出液が貯まり、鼓膜と耳小骨の動きが妨げられるので伝音難聴になる。残る3つはいずれも内耳より奥の障害で感音難聴。聴神経腫瘍は蝸牛神経に生じる腫瘍で、片側の進行性の難聴と耳鳴りが出る。突発性難聴は原因不明で突然片側の高度な難聴が起こる内耳の障害。メニエール病は内リンパ水腫によるもので、回転性めまいと難聴・耳鳴りを繰り返す。
「中」耳炎という名前から中枢と勘違いしやすいが、中耳は音を伝える側であり、障害されれば伝音難聴。境目は内耳(蝸牛)で、そこより手前が伝音、そこから先が感音。鼓膜穿孔、耳垢栓塞、耳硬化症、滲出性中耳炎も伝音難聴の側に入る。
伝音難聴と感音難聴は音叉を使ったリンネ試験・ウェーバー試験で区別できる。伝音難聴では骨導が気導より良く(リンネ陰性)、ウェーバー試験では患側に偏る。感音難聴では気導が骨導より良く(リンネ陽性)、ウェーバー試験は健側に偏る。乳幼児の急性中耳炎では耳痛を訴えられないため、不機嫌、夜泣き、しきりに耳に手をやる、原因不明の発熱に注意する。診断は鼓膜の発赤・膨隆・鼓室内貯留液という鼓膜所見による。
難聴をきたす疾患を4つ並べ、障害部位を分けさせる。解法は、(1) 内耳(蝸牛)を境に手前か奥かを決める、(2) 手前なら伝音、奥なら感音と振り分ける、(3) めまいの有無や経過で個々を確認する。
急性中耳炎は中耳の障害なので伝音難聴。聴神経腫瘍・突発性難聴・メニエール病はいずれも内耳から中枢の障害で感音難聴。内耳を境に手前か奥かで2つに割ると迷わない。