易感染性をきたさないのはどれか。
正答:3
正答:3
易感染性とは、頻回に感染したり、感染が遷延化・重症化しやすく、弱毒病原体にも容易に感染する状態をいう。高齢・糖尿病・重度の熱傷はいずれも易感染性をきたす病態だが、肺結核症は易感染性をきたす病態(基礎疾患)ではないため、これが正答である。
易感染性をきたす病態を理解し、易感染性の『原因』とならない選択肢を見抜けるかを問う。『きたさないのはどれか』という否定形に注意。
易感染性は、免疫系(B/Tリンパ球・食細胞=好中球・補体)や皮膚・粘膜バリアの欠陥で生じる。高齢・糖尿病は好中球の減少・機能不全を、重度の熱傷は皮膚・粘膜の障害をきたし、いずれも易感染性をきたす。肺結核症は結核菌を吸い込むことで起こる感染症であり、易感染性をきたす基礎疾患ではない(むしろ免疫能低下があると発症しやすい側)。
肺結核症は『感染症だから感染しやすい状態と関係しそう』と誤読しやすいが、易感染性は感染を受けやすくする基礎病態を指す。肺結核は感染の結果であって易感染性の原因ではない、という因果の向きを取り違えないこと。否定形の設問である点も要注意。
教科書の一覧『易感染性を示すおもな疾患および病態』は、1)皮膚・粘膜の障害(熱傷・外傷・手術・抗癌薬・放射線)、2)好中球の減少・機能不全(白血病・再生不良性貧血・低栄養・高齢・糖尿病・抗癌薬・放射線)、3)体液性免疫不全(骨髄腫・リンパ腫・低蛋白血症・ステロイド)、4)細胞性免疫不全(AIDS・リンパ腫・SLE・悪性腫瘍・大酒家・肝硬変・高齢・低栄養・ステロイド・免疫抑制薬・抗癌薬)に整理される。肺結核症はここに含まれない。
否定形(〜をきたさないのはどれか)+『感染症である肺結核』を紛れ込ませ、因果の向き(易感染性→感染発症)を逆に捉えさせる。教科書の一覧に載るか否かで機械的に判別できる。
教科書の一覧の4区分(皮膚粘膜の障害/好中球減少・機能不全/体液性免疫不全/細胞性免疫不全)と代表病態を読み直し、高齢・糖尿病・熱傷がどの区分に入るか、肺結核症が含まれないことを確認する。易感染性の定義(遷延化・重症化・弱毒菌にも感染)も再確認。