次の文で示す意識障害はどれか。「大声で呼びかけると目が覚めるが、またすぐに眠ってしまう。」
正答:4
正答:4
設問文『大声で呼びかけると目が覚めるが、またすぐに眠ってしまう』は、意識障害の程度を示す用語のうち傾眠の定義そのものである。教科書で傾眠(somnolence)は『患者は放置すると眠ってばかりいるが、大声で呼びかけるなどの刺激で短時間は目覚めることができる状態』と定義される。
提示された具体的な状態像が、昏睡・半昏睡・昏迷・傾眠のどの程度に当たるかを同定する。
刺激への反応の残存度で判定する。傾眠は『大声などの刺激で短時間目覚める』が放置すると眠る=最も軽い意識障害。これより重い昏迷は『強い刺激でかろうじて開眼・払いのけ』、半昏睡は『ときどき自動的な体動や開眼がみられる以外は昏睡状態で刺激に反応しない』、昏睡は『いかなる外的刺激にも反応しない無動』。設問文は『大声で目が覚める』点が傾眠の記述と一致する。
傾眠と昏迷の境目が紛らわしい。傾眠は『大声(呼びかけ)』という比較的軽い刺激で目覚めるのに対し、昏迷は『強い刺激(つねるなど)でかろうじて』反応する。設問のキーワード『大声で目が覚める』が決め手。
傾眠はJCS(3-3-9度方式)ではⅡ群(刺激すると覚醒する状態。刺激をやめると眠り込む)に概ね対応し、10(普通の呼びかけで容易に開眼)〜20(大きな声または体をゆさぶることにより開眼)あたりに相当する。客観評価ではこの『刺激をやめると眠り込む』が傾眠の本質を表す。
具体的な状態文を程度用語に変換させる出題。『刺激の強さ』と『覚醒の持続』の2点を文中から拾うと確実。『大声=比較的軽い刺激』『すぐ眠る=覚醒が持続しない』→傾眠。
教科書の4用語を、『どの強さの刺激で・どれだけ覚醒が持続するか』で並べ直す。次にJCSのⅡ群(刺激で覚醒・やめると眠る)と傾眠を対応させ、Ⅲ群(刺激しても覚醒しない)と半昏睡・昏睡を対応させる。設問のような状態文→程度用語の変換を3例自作して練習する。