問58
不眠がみられにくいのはどれか。
この問題の分類段階2 理解正答の理由や選択肢の違いを整理する問題
正答:2
正答:2
内分泌疾患のうち、交感神経刺激やホルモン過剰により中枢神経が興奮しやすい疾患では不眠が生じやすい。逆に副腎皮質ホルモンが低下する疾患では不眠は目立たない。
不眠が『みられにくい』疾患を1つ選ぶ。ホルモン過剰で興奮性が高まる疾患(不眠を生じやすい)を除外して、機能低下で不眠が目立たない疾患を選ぶ。
アジソン病は慢性副腎皮質機能低下症であり、コルチゾールを含む副腎皮質ホルモンが総合的に低下する。ホルモン過剰による中枢興奮が乏しいため、ほかの3疾患(交感神経/コルチゾール/甲状腺ホルモン過剰)に比べ不眠はみられにくい。
『みられにくいのはどれか』という否定形の問いに注意。不眠を生じる疾患(褐色細胞腫・クッシング症候群・バセドウ病=いずれもホルモン/交感神経過剰)を消去し、機能低下のアジソン病を選ぶ。
クッシング症候群の症状欄には『筋力低下、筋萎縮、高血圧、多毛、ざ瘡、月経異常、不眠・不穏・うつ状態などの精神症状』とあり、コルチゾール過剰は精神症状(不眠)を起こす。褐色細胞腫はカテコールアミン過剰の交感神経刺激。バセドウ病は甲状腺ホルモン過剰で代謝・精神が亢進。これに対しアジソン病はコルチゾール等が低下し興奮性が乏しい。
否定形(みられにくいのはどれか)で、過剰=興奮(不眠あり)の3つに対し、低下=非興奮(不眠なし)の1つを選ばせるパターン。ホルモンが『過剰か低下か』で方向を判定する。
不眠を生じやすい内分泌疾患=ホルモン/交感神経が過剰な疾患: 褐色細胞腫(カテコールアミン↑)・クッシング症候群(コルチゾール↑で不眠・不穏・うつ)・バセドウ病(甲状腺ホルモン↑)。不眠がみられにくい=機能低下のアジソン病(コルチゾール等↓)。『過剰→興奮→不眠』『低下→非興奮→不眠少』の方向で整理。