パーキンソン病患者の理学療法でメトロノームを用いて改善が期待されるのはどれか。
正答:1
正答:1
メトロノームは一定のリズム(聴覚効果)を外から与える手がかりで、パーキンソン病の歩行訓練に用いられる。本問は『メトロノームというリズム手がかりで改善が期待される症状』を、歩行症状とそれ以外の症状(構音・書字・振戦)に分けて選ばせる問題。
メトロノーム(聴覚リズム)を用いて改善が期待される症状を1つ選ぶ。メトロノームは歩行リズムに対する手がかりであることを理解し、歩行に関わる症状(小刻み歩行)を選べるかが問われている。
教科書ではパーキンソン病ステージⅢの歩行訓練として、聴覚効果(メトロノーム・声によるリズム)を利用するとされている。メトロノームのリズムに合わせて歩行を練習することで、すくみ足や小刻み歩行といった歩行リズムの障害に対し改善が期待される。すなわちメトロノームの作用対象は『歩行のリズム』であり、選択肢の中ではこれに該当する小刻み歩行が正答となる。
『メトロノームで改善するか』を問われているのに、選択肢がすべてパーキンソン病でみられる症状(小刻み歩行・構音障害・書字障害・振戦)であるため、症状であるかどうかではなく『メトロノームという手段の作用対象(歩行リズム)か』で選ぶ必要がある点が紛らわしい。
メトロノームは『聴覚効果』として歩行のリズムを外から与える手がかりであり、線またぎ(視覚効果)と並ぶ外的キューイングの一種。パーキンソン病の歩行はすくみ足・小刻み歩行・加速度歩行などリズムの障害が中心で、外的リズム手がかりはこれに直接効く。一方、構音障害には構音訓練・言語訓練、書字障害や振戦は別系統の症状で、メトロノームの守備範囲ではない。第27回(メトロノームによるリズム歩行訓練)とセットで『メトロノーム=歩行リズム』と固定して覚えると確実。
選択肢すべてがパーキンソン病の症状なので『正しい症状はどれか』と読み違えやすい。問いの主語は『メトロノームで改善するもの』。手段(メトロノーム=歩行リズムの手がかり)から対象(歩行症状)を逆算する。
『メトロノーム=聴覚効果=歩行のリズムの手がかり』を軸に、改善対象は小刻み歩行などの歩行リズム障害であると固定する。構音障害は構音訓練・言語訓練、書字障害・振戦は別系統で、メトロノームの対象ではない。第27回の『メトロノームによるリズム歩行訓練』と合わせて、メトロノームの作用対象を歩行に限定して覚える。