「75歳の男性。脚立から落下し、手足が動かなくなった。非骨傷性脊髄損傷と診断され入院した。肘関節の屈曲は可能、手関節の伸展と屈曲および肘関節の伸展は不能であった。」本患者の脊髄節残存高位はどれか。
正答:1
正答:1
頸髄損傷では損傷高位より上位の神経が支配する筋は機能し、下位は麻痺する。残存高位は、機能している最も尾側の髄節レベルから判定する。本症例は肘関節屈曲(上腕二頭筋・C5/C6)が可能だが、手関節の伸展・屈曲および肘関節の伸展が不能であることから、残存高位はC5と判定される。
頸髄損傷患者の脊髄残存高位(機能が残っている最尾側のレベル)を、残存筋の働きから判定できるかを問う。各髄節の代表的支配筋(C5上腕二頭筋/C6橈側手根伸筋/C7上腕三頭筋・手関節屈曲/C8指屈筋)の対応が核心。
。本症例では肘関節の屈曲(上腕二頭筋=C5)が可能で、手関節の伸展(C6)と肘関節の伸展(C7)が不能であるため、機能している最尾側のレベルはC5。よって脊髄残存高位はC5となる。
『残存高位=機能している最も尾側のレベル』という定義の取り違え。可能な動作の最尾側レベルを残存高位とし、不能になり始めるレベルが損傷レベルに相当する。各髄節の代表筋(C5二頭筋・C6橈側手根伸筋・C7三頭筋・C8指屈筋)の順序を覚えると判定できる。
脊髄損傷レベルとADLの対応では、C5レベルで肩の強い外転・外旋・肘の強い屈曲・手関節背屈が可能なレベルとされADLが大きく変わる。非骨傷性脊髄損傷は骨折・脱臼を伴わずに脊髄が損傷されるタイプで、高齢者が転倒・転落(脚立からの落下など)で受傷することがある。
『不能になった最初のレベル』をそのまま残存高位と答えさせる罠。可能な動作の最尾側レベルが残存高位。手関節伸展(C6)が不能=C6は障害=残存はその一つ上のC5、と一段ずらして判定する。
頸髄損傷の残存高位は、機能が残っている最も尾側の髄節で判定する。代表筋はC5上腕二頭筋(肘屈曲)、C6橈側手根伸筋(手関節背屈)、C7上腕三頭筋(肘伸展)、C8指屈筋(手指屈曲)。本症例は肘屈曲のみ可能(C5)で手関節伸展・肘伸展が不能なので、残存高位はC5。可能な最尾側レベルを残存高位とするのがポイント。