陽中の陰の臓が剋する臓の生理作用はどれか。
正答:1
正答:1
五臓を陰陽で分けると、上焦(陽の位置)にありながら下降・収斂という陰の働きをする肺が「陽中の陰」。肺は金で、金剋木により肝を剋す。肝の生理作用は疏泄を主る。正答は1。
五臓の陰陽配当(心=陽中の陽、肺=陽中の陰、肝=陰中の陽、腎=陰中の陰、脾=陰中の至陰)から臓を同定し、相剋関係をたどって相手の臓の生理作用を答えられるか。三段の変換が要る。
横隔膜より上は陽、下は陰と分ける。上焦にある心と肺のうち、心は火で温めて上昇させる働きが強いので陽中の陽、肺は位置は上(陽)だが清気を取り込んで下ろす粛降・収斂という陰の働きをするので陽中の陰。次に五行の相剋は木剋土・土剋水・水剋火・火剋金・金剋木で、肺は金だから剋す相手は木=肝。肝の生理作用は疏泄(気機をのびやかに通し、情志・消化・血の運行を調節する)と蔵血。したがって「疏泄を主る」が正答。血を主るは心、運化を主るは脾、水を主る(主水)は腎の作用。
「陽中の陰」を心と取り違えると剋す相手が肺になり、答えが変わる。位置(上下)と働き(昇降)の両方を見て、上にあって下ろす肺が陽中の陰と決める。相生(母子)と相剋(剋す・剋される)の向きも混同しやすい。肺から見て、母は脾(土生金)、子は腎(金生水)、剋す相手は肝(金剋木)、剋してくる相手は心(火剋金)。
五臓の陰陽配当は、心=陽中の陽(火・上焦)、肺=陽中の陰(金・上焦だが粛降)、肝=陰中の陽(木・下焦だが昇発)、腎=陰中の陰(水・下焦)、脾=陰中の至陰(土・中焦)。四季でも春=陰中の陽、夏=陽中の陽、秋=陽中の陰、冬=陰中の陰と同じ形をとる。相剋が過剰になると相乗、逆向きに剋すと相侮といい、肝火犯肺(木侮金)は相侮の例。
設問が「陽中の陰の臓」→「剋する臓」→「その生理作用」と三段になっており、どこか一段ずれると別の肢に着地する。解法は、(1) 陽中の陰=肺、(2) 金剋木=肝、(3) 肝=疏泄、と順に紙に書いて進む。
五臓の陰陽配当で、上焦にありながら粛降・収斂という陰の働きをする肺が陽中の陰。肺は金で、金剋木により肝を剋す。肝の生理作用は疏泄を主ること(と蔵血)。血を主るは心、運化は脾、主水は腎。設問は「陽中の陰の臓」→「剋する臓」→「その生理作用」の三段変換なので、一段ずつ確定して進む。