病証において虚実挟雑証でないのはどれか。
正答:1
正答:1
虚実挟雑証は虚と実が同時に存在する病証。風熱犯肺は外感の風熱が肺を侵した純粋な実証で、虚を含まない。正答は1。
各証の病機を分解し、虚(正気の不足)と実(邪気の存在・機能の亢進)が同居しているかを判定できるか。
心腎不交は腎陰虚(虚)と心火亢盛(実)が同時にある。脾虚湿盛は脾気虚(虚)のために運化が失われ痰湿が生じた(実)状態。肝陽上亢は肝腎陰虚(虚)のため肝陽を抑えられず上亢する(実)状態。いずれも虚と実が併存する。これに対し風熱犯肺は、外から侵入した風熱の邪が肺を侵して宣発粛降を乱すもので、発症が急で経過が短く表証を伴う外感病=実証。教科書も咳嗽の分類で、風寒犯肺・風熱犯肺による咳嗽を「外感病、発症が急で経過が短く、表証を伴い、実証」とし、虚実挟雑は内傷病の側に置いている。
証の名前に「虚」の字が入っているかで判断すると脾虚湿盛だけが虚に見え、逆に肝陽上亢や心腎不交を実証と誤る。名前ではなく病機(何が足りず、何が余っているか)で判定する。風熱犯肺は「犯」の字が示すとおり外邪の侵襲で、内側の不足は前提にしていない。
虚実の複合には、虚実挟雑(虚と実の並存)、本虚標実(虚が本で実が標)、真虚仮実・真実仮虚(見かけと本質が逆)がある。心腎不交・肝陽上亢・脾虚湿盛はいずれも本虚標実の形でもある。外感病は基本的に実証だが、正気が弱い人では表虚証や、外感に内傷が重なる形もありうるので、病期と体質で判断する。
「〜でない」の否定形で、虚実挟雑の3つに1つだけ純粋な実証を混ぜる。解法は、(1) 各証を虚の要素と実の要素に分解、(2) 虚が無いものを探す、(3) 外感病=実証という原則で確認。
虚実挟雑証は虚と実が同時にある病証で、心腎不交(腎陰虚+心火亢盛)、脾虚湿盛(脾気虚+痰湿)、肝陽上亢(肝腎陰虚+陽亢)がこれにあたる。風熱犯肺は外から侵入した風熱が肺を侵す外感病で、発症が急で経過が短く表証を伴う実証。虚を含まないので虚実挟雑証ではない。証の名前ではなく病機で判定する。