経脈病証で咽喉の症状がみられないのはどれか。
正答:4
正答:4
手の陽明大腸経・手の太陽小腸経・足の陽明胃経はいずれも頸の前面をめぐり咽喉の症状を出す。足の太陽膀胱経は身体の後面だけを走り、咽喉の症状を出さない。正答は4。
経脈の走行(前面か後面か)から、咽喉の症状が出うるかを判断できるか。暗記ではなく流注から導ける設問。
咽喉は頸の前面にあるので、そこを通る経が咽喉の症状を出す。手の陽明大腸経は上肢外側から頸を上って顔面に至り、病証に喉の腫れ痛み・歯痛・鼻出血がある。手の太陽小腸経は肩甲部から頸の側面を上って頬・耳に至り、頸や頷の腫れ痛みで振り返れないという病証を出す。足の陽明胃経は顔面から前頸部を下って胸腹部を通り、前頸部の腫れ・喉の腫れが病証にある。これに対し足の太陽膀胱経は、目頭から頭頂・後頭部を経て項・背・腰・下肢後面を下り小趾に至る、身体の真後ろを走る経で、病証は頭頂部・後頭部痛、項背・腰・下肢後面の痛み、目の痛み、精神異常など。咽喉には走行が及ばないので咽喉症状は出ない。
膀胱経は項(うなじ)を通るので「頸だから咽喉も」と考えてしまう。項は後面、咽喉は前面と部位を分ける。腎経も咽をめぐるので咽の症状を出すが、この設問の選択肢には無い。前面を通る3経(大腸・小腸・胃)と後面の膀胱経、と分けるのが速い。
咽喉をめぐる経は多く、肺経(喉から出る)、大腸経、胃経、脾経(舌本に連なる)、心経(咽をめぐる)、小腸経、腎経(喉をめぐり舌本を挟む)、肝経(喉の後ろを上る)などがある。膀胱経・三焦経・胆経・心包経は咽喉に直接及ばない(三焦経は咽喉腫痛を病証に持つとする書もある)。設問は選択肢の中で走行が明らかに後面の膀胱経を選ばせる形。
3経が前面、1経が後面という構成で、流注を思い出せば暗記なしで解ける。解法は、(1) 咽喉=頸の前面、(2) 各経が前面を通るか、(3) 後面だけの膀胱経を選ぶ。
咽喉の症状はその部位を通る経に出る。手の陽明大腸経(喉の腫れ・歯痛)、手の太陽小腸経(頸や頷の腫れ)、足の陽明胃経(前頸部の腫れ)はいずれも頸の前面を通るので咽喉症状を出す。足の太陽膀胱経は目頭から頭頂・後頭・項背・腰・下肢後面を走る後面の経で、咽喉には及ばず、病証は後面の痛みと精神異常。走行を思い出せば暗記なしで解ける。