L4‒L5間の後外側への椎間板ヘルニアによる下肢の痛みに対する局所治療穴として最も適切なのはどれか。
正答:4
正答:4
L4/L5間の後外側(傍正中)型ヘルニアはL5神経根を圧迫する。L5の支配領域にある経穴は足三里。正答は4。
ヘルニアの高位と突出方向から障害される神経根を決め、その神経根の支配領域にある経穴を選べるか。
腰椎椎間板ヘルニアでは、突出の方向によって障害される神経根が変わる。後外側(傍正中)型は椎間孔へ入る手前で下位の神経根を押すので、L4/L5間では L5神経根が障害される。外側(椎間孔)型ではその椎間で出ていく上位の神経根、すなわちL4が障害される。後外側型は椎間板の後方線維輪が薄く後縦靱帯の外側にあたるため最も多い。L5の支配領域は下腿外側から足背、母趾側に及ぶ。足三里は下腿前面、犢鼻と解渓を結ぶ線上で犢鼻の下方3寸にあり、前脛骨筋中でこの領域に入る。承筋は下腿後面の腓腹筋上で仙骨神経レベル、陰谷は膝窩内側、地機は下腿内側でいずれもL5の走る前外側面ではない。
「L4-L5間」という表記から反射的にL4を選ぶと外れる。後外側型では下位の神経根(L5)、外側型では上位の神経根(L4)という対応を、突出方向とセットで覚える。また下腿の内側/外側/後面がそれぞれどの分節かを押さえておかないと、経穴を分節に翻訳できない。
神経根別の所見:L4障害=大腿前面〜下腿内側の痛み、膝蓋腱反射の低下、前脛骨筋の筋力低下。L5障害=下腿外側〜足背〜母趾の痛みとしびれ、長母趾伸筋の筋力低下、反射の変化は乏しい。S1障害=下腿後面〜足底外側、アキレス腱反射の低下、下腿三頭筋の筋力低下。SLRテストはL5・S1の神経根症で陽性になりやすく、大腿神経伸展テスト(FNSテスト)はL2〜L4で陽性になりやすい。
椎間の番号(L4-L5)と神経根番号を一致させたくなる心理を突く。解法は、(1) 突出方向を読む(後外側か外側か)、(2) 障害される神経根を決める、(3) その分節の皮膚・筋領域を出す、(4) 経穴の部位が入るかを確認。
L4/L5間の後外側型ヘルニアではL5神経根が障害される(外側型ならL4)。L5の領域は下腿の外側から足背・母趾側で、下腿前面の足三里がここに入る。承筋は下腿後面でS1〜S2、陰谷は膝窩内側、地機は下腿内側で、いずれもL5の走る面ではない。椎間の番号と神経根の番号を一致させないことが要点。