次の文で示す患者に対し、八会穴を用いて治療を行う場合、膈兪とともに選穴するのはどれか。「47歳の女性。2か月前からめまいがあり、頭部MRI検査では異常はなかった。疲れやすく、風邪を引きやすい。爪の色が薄く、経血量の減少がある。舌は淡、脈は弱を認める。」
正答:2
正答:2
疲れやすい・風邪をひきやすいは気虚、爪の色が薄い・経血量の減少は血虚。気血両虚に八会穴で当たると、膈兪が血会なので、対になるのは気会の膻中。正答は2。
八会穴の8穴がそれぞれ何の会かを言えるか。設問は膈兪を先に置くことで「血の側は埋まっている」と示し、残る一方を選ばせる。
八会穴は臓・腑・気・血・筋・脈・骨・髄それぞれの気が集まるとされる8穴で、章門(臓会)、中脘(腑会)、膻中(気会)、膈兪(血会)、陽陵泉(筋会)、太淵(脈会)、大杼(骨会)、懸鍾(髄会)。本例は、疲れやすく風邪をひきやすいという衛気の不足(気虚)と、爪の色が薄く経血量が減るという血の不足(血虚)が同時にあり、舌淡・脈弱もこれを支持するので気血両虚。膈兪は血会なので血の側を担い、気の側を補うには気会の膻中を組む。大杼は骨会、陽陵泉は筋会、懸鍾は髄会で、いずれも本例の病機に対応しない。
めまいという主訴から肝や腎へ引っぱられるが、設問が「八会穴を用いて」「膈兪とともに」と枠を二重に狭めているので、答えは八会穴の中でしか探せない。膈兪が血会だと分かれば、残るのは気会を選ぶだけ。八会穴の一覧を覚えていないと手が出ない類型。
八会穴の一覧:臓会=章門、腑会=中脘、気会=膻中、血会=膈兪、筋会=陽陵泉、脈会=太淵、骨会=大杼、髄会=懸鍾。部位も合わせて押さえる。膻中は前胸部、前正中線上、第4肋間と同じ高さ(心包の募穴でもある)。膈兪は上背部、第7胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方1寸5分。大杼は第1胸椎棘突起下縁と同じ高さ、外方1寸5分。陽陵泉は下腿外側、腓骨頭前下方の陥凹部。懸鍾は下腿外側、腓骨の前方、外果尖の上方3寸。
主訴(めまい)で臓腑弁証へ誘導しつつ、実際には八会穴の暗記だけで解ける形にする。解法は、(1) 症状を気・血・陰・陽のどれの過不足かに整理、(2) 与えられた穴が何の会かを出す、(3) 不足しているもう一方の会を選ぶ。
八会穴は臓・腑・気・血・筋・脈・骨・髄の8つで、章門・中脘・膻中・膈兪・陽陵泉・太淵・大杼・懸鍾が対応する。本例は気虚(易疲労・易感冒)と血虚(爪の色が薄い・経血量減少・舌淡・脈弱)が同時にある気血両虚。膈兪が血会なので、対になるのは気会の膻中。大杼は骨会、陽陵泉は筋会、懸鍾は髄会で、いずれも該当しない。