次の文で示す病証に対する配穴の組合せで最も適切なのはどれか。「50歳の女性。3週間前に旅行で歩き過ぎて右殿部から大腿外側部のつっぱり感と痛みを自覚した。足先のしびれ、こむら返り、目の疲れも気になる。舌は淡白、脈は細を認める。」
正答:1
正答:1
殿部から大腿外側というつっぱりの走行は胆経。足先のしびれ・こむら返り・目の疲れ・舌淡白・脈細は肝血虚。表裏の肝と胆で組むので、肝兪と胆経の足臨泣。正答は1。
痛みの走行から経を、随伴症状と舌脈から臓を決め、背部兪穴と四肢の経穴を表裏で組めるか。
配穴を決めるには、痛みの通る経と、背景にある臓の両方を出す必要がある。右殿部から大腿の外側部へ走るつっぱり感と痛みは、足の少陽胆経の走行に一致する。一方、足先のしびれとこむら返りは筋が養われていないことを示し、肝は筋を主る。目の疲れは肝が目に開竅することによる。舌が淡白で脈が細いのは血虚。合わせて肝血虚を土台に胆経のラインに症状が出ている形。肝と胆は表裏なので、背部兪穴は肝兪、四肢の穴は胆経から取る。足臨泣は胆経の兪穴(木穴)で八脈交会穴でもあり、足背の第4・第5中足骨底接合部の遠位にある。
下肢の痛みというだけで腎兪・膀胱兪を選びやすい。決め手は走行が外側であること。外側=少陽(胆経)、後面=太陽(膀胱経)、前面=陽明(胃経)、内側=三陰経、という面と経の対応を先に固定してから、随伴症状で臓を決める。
背部兪穴は第1胸椎から仙骨部まで、後正中線の外方1寸5分に並ぶ。肺兪(第3胸椎)、心兪(第5)、膈兪(第7)、肝兪(第9)、胆兪(第10)、脾兪(第11)、胃兪(第12)、三焦兪(第1腰椎相当の記載は版により異なり、新版では第3腰椎)、腎兪(第2腰椎)、大腸兪(第4腰椎)、膀胱兪(第2仙椎)。陽経の五行穴は井金・滎水・兪木・経火・合土の順で、胆経では足竅陰・侠渓・足臨泣・陽輔・陽陵泉。
背部兪穴と四肢の穴を1つずつ組ませ、表裏としては成立するが走行が合わない肢を並べる。解法は、(1) 痛みの走行で経(面)を決める、(2) 随伴症状と舌脈で臓を決める、(3) 表裏の関係で背部兪穴と四肢の穴をそろえる。
殿部から大腿外側へ走るつっぱりは胆経のライン。足先のしびれ・こむら返り・目の疲れ・舌淡白・脈細は肝血虚を示す。肝と胆は表裏なので、背部兪穴は肝兪、四肢は胆経の足臨泣で組む。腎兪と束骨は後面(太陽)、脾兪と陥谷は前面(陽明)、膀胱兪と然谷は後面と内側で、いずれも走行が合わない。