「24歳の女性。月経開始から2日間ほど月経痛が激しく、吐き気がある。腰痛もあるが、特に下腹部痛が強く憂うつになる。不正性器出血や月経周期の異常はなく、器質的な障害もない。」痛みの原因となっている器官名と同名の腧穴に刺鍼する場合、その取り方として正しいのはどれか。
正答:4
正答:4
痛みの原因になっている器官は子宮。同じ名前の腧穴は奇穴の子宮で、下腹部の中極の外方3寸に取る。正答は4。
腧穴には正経の経穴だけでなく奇穴も含まれることを知り、奇穴「子宮」の部位を骨度で答えられるか。
腧穴はいわゆるツボの総称で、正経十二経脈と督脈・任脈上の経穴のほか、経脈に属さない奇穴、圧痛や心地よさを手がかりに取る阿是穴が含まれる。本例は子宮の過剰収縮による痛みなので、器官名と同名の腧穴は奇穴の子宮。部位は下腹部、臍下4寸すなわち中極(任脈)の外方3寸で、主治には、月経の不順や痛み、不妊、子宮下垂や子宮脱、膀胱炎といった婦人科・泌尿器の症状が並ぶ。選択肢の他の3つも実在の経穴の取り方で、関元の外方5分は気穴(腎経)、関元の外方2寸は水道(胃経)、中極の外方2寸は帰来(胃経)にあたる。
下腹部には任脈の関元・中極を基準に、外方5分(腎経)・外方2寸(胃経)・外方3寸(奇穴の子宮)と3列が並ぶ。基準となる任脈の穴(関元は臍下3寸、中極は臍下4寸)と、外方の寸法の両方を取り違えないこと。中極の外方2寸(帰来)と外方3寸(子宮)は隣どうしで最も紛らわしい。
下腹部の任脈:臍下1寸5分=気海、臍下3寸=関元、臍下4寸=中極、臍下5寸=曲骨。その外方に、腎経(外方5分)、胃経(外方2寸)、脾経(外方4寸)が並ぶ。奇穴の子宮は中極の外方3寸で、胃経と脾経の間の高さに入る。奇穴は正経に属さないが主治が明確に定まっているものが多く、四神聡・印堂・太陽・膝眼・胆嚢穴・闌尾穴などが国家試験でも問われる。
下腹部の似た表現を4つ並べ、基準穴と外方の寸法の2箇所を入れ替えて誤肢を作る。解法は、(1) 器官名と同名の腧穴を特定(子宮=奇穴)、(2) その部位を基準穴+外方の寸法で思い出す、(3) 他の肢がどの経穴にあたるかを確認して消す。
腧穴には経穴のほか奇穴と阿是穴も入る。痛みの元は子宮の過剰な収縮なので、器官名と同名の腧穴は奇穴の子宮で、下腹部の臍下4寸=中極の外方3寸に取る。関元の外方5分は気穴、関元の外方2寸は水道、中極の外方2寸は帰来で、いずれも実在するが子宮穴ではない。基準穴と外方の寸法の両方を確認する。