「29歳の女性。主訴は不眠。寝付きが悪い。起床時には四肢がだるい。足の冷えがあり、生ものを食べると下痢をしやすい。舌は淡白で胖大、脈は濡を認める。」病証に対する治療穴で最も適切なのはどれか。
正答:2
正答:2
病証は脾陽虚。脾の原穴は太白なので、これを用いる。正答は2。
前問で決めた証の臓に対応する原穴を選べるか。連問の後半で、弁証から選穴へ一歩進める型。
原穴は十二経それぞれにあり、その経の原気が留まるところとされ、臓腑の虚実に広く用いられる。前問で病証は脾陽虚と決まっているので、脾経の原穴を取る。太白は脾の原穴であり脾経の兪土穴でもあり、部位は足内側、第1中足指節関節内側の近位陥凹部、赤白肉際。太衝は肝の原穴、神門は心の原穴、太渓は腎の原穴で、いずれも脾ではない。陰経では原穴と兪土穴が同じ穴になるため、太白・太衝・神門・太渓はいずれも兪土穴でもある。
主訴が不眠なので神門を選びたくなるのが最大の落とし穴。連問では前問で確定した証に従うのが原則で、症状ではなく証から選穴する。原穴が臓のどれに対応するかを、経穴名だけで即答できるようにしておく。
十二経の原穴:肺=太淵、大腸=合谷、胃=衝陽、脾=太白、心=神門、小腸=腕骨、膀胱=京骨、腎=太渓、心包=大陵、三焦=陽池、胆=丘墟、肝=太衝。陰経では原穴=兪土穴(太淵・太白・神門・太渓・大陵・太衝)。原穴は原絡配穴法、原穴と募穴の組合せ、兪原配穴など多くの配穴法の基礎になる。足内側では、太白(第1中足指節関節内側の近位)と公孫(第1中足骨底内側の遠位)が隣接し取り違えやすい。
主訴に対応する臓の原穴(神門)を混ぜて、証ではなく症状で選ばせる。解法は、(1) 前問で確定した証を確認、(2) その臓の原穴を出す、(3) 他の肢がどの臓の原穴かを確認して消す。
連問の後半は、前問で確定した証に対応する穴を選ぶ。病証は脾陽虚なので、脾の原穴である太白を用いる。太衝は肝、神門は心、太渓は腎の原穴で、いずれも臓が違う。主訴が不眠でも、証が脾陽虚と決まっていれば神門ではなく太白。陰経では原穴と兪土穴が一致することも合わせて押さえる。