問174
透熱灸を行う場合、最も注意しなければならない疾患はどれか。
この問題の分類段階1 暗記用語・数値・定義を確認する問題
正答:1
正答:1
ステロイドを長く使う病気では、灸痕が膿みやすい。正答は1。
痕の残る灸を行うとき、どの病態が危険かを判断できるか。
皮膚に痕を残す灸では、小さな熱傷を意図的に作る。傷が治る過程で細菌に負けやすい状態にある人では、灸痕が膿んだり潰瘍になったりする危険が高い。免疫を抑える薬を長く使う病気はその代表で、感染に弱くなっている。したがって記述1が最も注意を要する。誤肢は3つとも、灸によって感染や傷の治りが問題になる病態ではない。腸の働きの乱れ、月経に伴う痛み、加齢による背骨の変化は、いずれも皮膚の治りや感染のしやすさに直接関わらない。
どの病気が危険かを暗記するのではなく、「傷が治りにくい」「細菌に負けやすい」という条件で考えると判断できる。免疫を抑える薬を使っている、血糖が高い、栄養が足りない、皮膚の血の巡りが悪い、といった条件がそろう人では、痕を残す灸を避けるか、刺激量を抑える。
感染に弱い人では、過剰な刺激を避けるとともに、病状が安定していないときはかかりつけの医師の判断を仰ぐ。灸痕が膿む恐れがある場合は医療機関の受診を勧める。同じ部位へ長期にわたって強い刺激を繰り返すと、痕が癌化したという報告もあるため、刺激量と強さが過剰にならないよう注意する。
疾患名を4つ並べ、皮膚の治りに関わるものを1つ置く。解法は、(1) 痕を残す灸が作るものを確認、(2) 傷の治りと感染に関わる病態を探す、(3) それを選ぶ。
最も注意すべきは全身性エリテマトーデス。ステロイドを長く使うため感染に弱く、灸痕が化膿しやすい。過敏性腸症候群・月経困難症・変形性腰椎症は皮膚の治りに関わらない。