施灸局所のフレア現象について正しいのはどれか。
正答:3
正答:3
感覚の線維の終末から逆向きに物質が出て、周りの血管を広げる。正答は3。
施灸局所の赤みの広がりを、軸索反射という枠組みで説明できるか。
皮膚へ侵害となる刺激を与えると、刺激した点の周りに赤みが広がる。これは、興奮した感覚の線維の枝を通って興奮が逆向きに伝わり、その終末から神経ペプチドが放出されて周りの血管が広がるために起こる。この物質の代表が、感覚神経の終末から出て強い血管拡張を起こすペプチドである。したがって記述3が正しい。誤肢は3つとも別の仕組みである。広い範囲の入力を受けるニューロンは脊髄後角にあって関連痛に関わるもの、1回の接続で完結する反射は腱を叩いたときの反射、体内で作られる鎮痛の物質は痛みを抑える仕組みに関わるもので、いずれも局所の赤みの広がりを説明しない。
軸索反射は、中枢を経由しないという点が普通の反射と違う。受容器から中枢へ、中枢から効果器へという反射弓を持たず、1本の線維の枝分かれの中で完結する。この「反射様現象」という位置づけを押さえておくと、単シナプス反射との違いが説明できる。
講義では、この現象を神経が起こす炎症として説明する。細い無髄の線維が興奮すると、その終末から神経ペプチド(サブスタンスP、CGRP)が局所へ出て、血管が広がり、壁の透過性が高まって血液の液体成分が漏れ出る。その部位は機械的な刺激に対して過敏になり、水分とイオンが増えるために皮膚の電気の通りやすさも高くなる。内臓に炎症を起こした動物では、体表の決まった部位にこの反応が現れ、そこへ刺鍼すると症状が抑えられたという研究が示されている。昔から施術者が体表を探って圧痛のある場所へ刺してきたことに、この仕組みで説明がつく。
仕組みを4つ並べ、中枢が関わるものを混ぜる。解法は、(1) 現象が局所か中枢かを判定、(2) 軸索反射の定義を確認、(3) 局所で放出される物質を選ぶ。
フレア現象はCGRPの遊離によって生じる。軸索反射による血管拡張で、中枢を経由しない。広作動域ニューロンは関連痛、単シナプス反射は腱反射、内因性オピオイドは鎮痛に関わる。