問173
知熱灸について誤っているのはどれか。
この問題の分類段階2 理解正答の理由や選択肢の違いを整理する問題
正答:4
正答:4
知熱灸の正しい記述を選別し、誤りを問う問題。知熱灸は無痕灸であり、原則として熱傷(灸痕)を生じない点が誤りの選択肢を見抜く鍵。
知熱灸に関する4つの記述のうち、教科書記載と矛盾する(誤っている)ものを選ばせている。
知熱灸は無痕灸の一つで、灸痕を残さず温かく気持ちのよい刺激を与える灸法。施術法には『大きめの艾炷を燃焼させ患者が熱感を感じたらすみやかに取り除く方法』があり、無痕灸は有痕灸が適切でない小児・女性・虚弱者などに使用される。無痕灸は『原則、熱傷を生じない温度の熱刺激を与える灸法』であり、施灸部にⅡ度熱傷を生じさせることを意図する灸ではない。よって『施灸部にⅡ度熱傷が生じる』が誤り。
無痕灸でも刺激時間が長くなればI度〜浅達性Ⅱ度程度の熱傷を生じうるとの記載はあるが、それは原則を逸脱した例外。知熱灸は『熱感を感じたら取り除く』運用で熱傷を回避する灸であり、Ⅱ度熱傷を生じる灸とは言えない。
有痕灸(透熱灸・焦灼灸・打膿灸)は短時間で熱傷を生じ灸痕を残す。無痕灸(知熱灸・棒灸・温筒灸/台座灸など)は原則熱傷を生じない温度で施す。温筒灸・台座灸は約41〜52℃中心だが60℃超の製品もあり長時間でI〜浅達性Ⅱ度熱傷の注意はある。
正しい記述3つ(無痕灸・熱感で取り除く・虚弱者適応)に1つだけ有痕灸的な記述(Ⅱ度熱傷を生じる)を混ぜる『誤りを選ばせる』典型。無痕灸=原則熱傷を生じないを軸に判断する。
知熱灸は無痕灸。灸痕を残さず、患者が熱を感じたら取り除くか覆って消火する。有痕灸が不適な虚弱者・小児・女性に使える。無痕灸は原則、熱傷を生じない温度で施すため、『Ⅱ度熱傷を生じる』は誤り(それは有痕灸の特徴)。