問180
透熱灸により組織損傷部から放出される物質で、末梢性の痛覚過敏に関与するのはどれか。
この問題の分類段階1 暗記用語・数値・定義を確認する問題
正答:4
正答:4
傷んだ組織から出て、受容器を敏感にする物質。正答は4。
組織の損傷部から出る物質と、その作用を対応づけられるか。
組織が傷むと、そこから複数の物質が放出される。それらの一部は受容器に直接働いて興奮させ、一部は受容器の感じやすさを高めて、通常なら痛くない刺激でも痛みとして感じるようにする。血小板などから放出される物質は、この感じやすさを高める側に働く。したがって記述4が正しい。誤肢は作用が違う。血管の内側の細胞から出る気体は血管を広げる働き、副腎髄質から出る物質は活動へ向ける働き、自律神経の節などで働く物質は伝達を担うもので、いずれも組織の損傷部から出て受容器を敏感にする物質ではない。
痛みを起こす物質と、痛みを感じやすくする物質は区別して覚える。前者は受容器を直接興奮させ、後者は閾値を下げて敏感にする。灸では熱によって組織が傷むので、両方が働き、施灸後にしばらく触れると痛い状態が続くことがある。
痛みを起こす物質としては、傷んだ細胞から出るカリウムイオン、血漿から作られるペプチド、炎症のときに作られる物質などが挙げられる。これらが受容器を興奮させたり敏感にしたりすることで、局所の痛みと過敏が生じる。血の巡りが戻って物質が洗い流されれば、過敏も収まる。
物質を4つ並べ、出どころと作用で選ばせる。解法は、(1) 各物質の出どころを書く、(2) 損傷部から出るものを探す、(3) 受容器を敏感にするものを選ぶ。
末梢性の痛覚過敏に関与するのはセロトニン。NOは血管内皮由来の拡張物質、アドレナリンは副腎髄質、アセチルコリンは自律神経の伝達物質。