問25
心臓の収縮期における内圧が最も低いのはどれか。
この問題の分類段階2 理解正答の理由や選択肢の違いを整理する問題
正答:1
正答:1
心臓が縮んでいる間も、心臓へ戻る大きな静脈の中の圧はほとんど上がらない。正答は1。
心臓が縮む瞬間に、どこの圧が高くどこが低いかを追えるか。
心臓が縮むと、左心室の中の圧が一気に上がり、大動脈弁が開いて血液が押し出される。このとき左心室と上行大動脈、そしてそこから枝分かれした顔面動脈まで、圧は高い状態になる。一方、心臓へ戻る側の大きな静脈は、心臓が縮んでいる間もほとんど圧が上がらない。静脈は壁が薄く伸びやすいので、血液が入っても圧が上がりにくいうえ、右心房との間に高い圧を生む仕組みがないためである。したがって収縮期に最も圧が低いのは上大静脈である。誤肢は3つとも収縮期に圧が高くなる側にあたる。
「収縮期」という言葉に引かれて、どこも一様に圧が上がると考えないこと。上がるのは心臓が押し出す側だけで、戻る側は影響をほとんど受けない。血液が心臓から出て全身を回り戻ってくる過程で圧は段階的に下がり、静脈まで来るとごくわずかになる、という一本の流れで押さえる。
血圧が最も大きく下がるのは細動脈で、ここが抵抗の主役になる。毛細血管を過ぎるころには圧はかなり低くなり、静脈側では重力と筋のポンプに頼って心臓へ戻る。心臓へ戻る側の圧が高くなるのは、右心不全で体循環にうっ血が起きたときで、首の静脈が浮き上がる所見として現れる。
心臓と血管を4つ並べ、収縮期の圧を比べさせる。解法は、(1) 心臓が押し出す側と戻る側に分ける、(2) 押し出す側は高く、戻る側は低いと判断する、(3) 血圧が下がっていく順を確認する。
収縮期に内圧が最も低いのは上大静脈。上行大動脈・顔面動脈・左心室はいずれも押し出す側で圧が高い。押し出す側と戻る側に分けるのが要点。