健康成人の尿について正しいのはどれか。
正答:4
正答:4
尿素は血液から濾し出されたあと水が戻されるので、血液より濃くなる。正答は4。
尿の量・酸性度・成分の濃さを、腎の働きから導けるか。
腎では、まず血液が糸球体で濾されて大量の原尿ができ、そこから体に必要なものと水の大半が戻される。ブドウ糖は完全に戻されるので、健康な人の尿には現れない。一方、尿素のように捨てるべきものは戻されず、水だけが減っていくので、血液より濃くなる。したがって記述4が正しい。誤肢は3つとも数値と成分の取り違えである。成人の1日の尿量はおよそ1000から1500ミリリットルで、300ミリリットルは尿が出にくくなった状態にあたる。尿の酸性度は食事によって幅広く変わり、およそ5から8の範囲を動く。血液のように7.4付近の狭い範囲に保たれるのではなく、むしろ尿の酸性度を変えることで血液の酸性度を保っている。ブドウ糖は完全に戻されるので、血液と同じ濃さで尿に含まれることはない。
血液の酸性度と尿の酸性度を混同しやすい。血液は狭い範囲に保たれ、尿は幅広く動く。むしろ尿の側を動かすことで血液の側を守っている、という関係を押さえる。ブドウ糖が尿に出るのは血糖が高くなって戻しきれなくなったときで、糖尿病という名前の由来にもなっている。
糸球体で濾される量は1日にすると膨大だが、その99パーセント以上が戻されるので、実際の尿量はわずかになる。戻す働きが落ちれば尿量が増え、濾す働きが落ちれば尿量が減る。尿の色は含まれる色素の濃さで決まり、水を多く飲めば薄く、汗をかいて水が減れば濃くなる。尿素は蛋白質が分解されたあとの窒素を捨てるための形で、肝臓で作られる。
尿について4つ並べ、数値と成分の濃さを入れ替える。解法は、(1) 1日の尿量を思い出す、(2) 血液と尿の酸性度を分ける、(3) 戻されるものと捨てられるものを分けて濃さを判断する。
尿は血漿より高濃度の尿素を含む。1日の尿量は300ではなく1000〜1500ミリリットル、酸性度は狭い範囲に保たれるのではなく幅広く動き、ブドウ糖は健康な人の尿には出ない。