バソプレシンについて正しいのはどれか。
正答:3
正答:3
腎の最後の通り道で水を戻させ、尿を減らすホルモン。正答は3。
出る場所・化学的な種類・働き・分泌のきっかけを言えるか。
バソプレシンは視床下部で作られ、下垂体の後葉まで運ばれてそこから血液へ出る。腎の最後の通り道である集合管に働いて水を通しやすくし、水を体へ戻させる。その結果、尿は少なく濃くなる。したがって記述3が正しい。分泌のきっかけは体液が濃くなることで、汗をかいたり水を飲まなかったりして血液が濃くなると分泌が増え、水を蓄えて濃さを戻す。誤肢は3つとも取り違えである。化学的にはアミノ酸がつながった形で、コレステロールから作られるステロイドホルモンではない。出るのは後葉であって前葉ではない。分泌が増えるのは血液が濃くなったときで、薄くなったときにはむしろ減る。
分泌のきっかけの向きを取り違えやすい。体の水が足りない、つまり血液が濃いときに、水を蓄えるために出る。逆に水を飲みすぎて薄くなれば、余分を捨てるために分泌が減って尿が増える。「濃いときに出て水を守る」と覚える。
このホルモンが足りないと水を戻せず、大量の薄い尿が出て喉が渇く。これが尿崩症である。逆に出すぎると水が体に溜まり、血液のナトリウムが薄まって意識障害を起こすことがある。下垂体後葉から出るホルモンはこれと、分娩時の子宮収縮と射乳に関わるものの2つだけで、どちらも視床下部で作られて後葉まで運ばれる。
1つのホルモンについて、種類・出る場所・働き・きっかけを1肢ずつ並べる。解法は、(1) 蛋白質かステロイドかを確認、(2) 前葉か後葉かを確認、(3) 働きから分泌のきっかけの向きを導く。
バソプレシンは腎の集合管で水の再吸収を促す。ステロイドではなく蛋白質の仲間、出るのは前葉ではなく後葉、分泌が増えるのは浸透圧が下がったときではなく上がったとき。