問42
消化管出血について正しいのはどれか。
この問題の分類段階2 理解正答の理由や選択肢の違いを整理する問題
正答:2
正答:2
胃で血液が胃液にさらされると、黒褐色のコーヒーの残りかすのようになる。正答は2。
出血の部位と、吐いた血や便の色の関係を導けるか。
上部の消化管から出血すると口から吐き、それ以外は肛門から出る。胃の中で血液は胃液によって変化し、時間が経つにつれて赤色から暗赤色、黒褐色へと変わる。黒褐色のものはコーヒーの残りかすのようだと表現される。したがって記述2が正しい。誤肢は3つとも誤りである。上部からの出血でも血液は腸を下って黒い便として出る。吐血を伴う腹痛に胃を荒らす鎮痛薬を与えれば出血を悪化させる。免疫を用いる便潜血の検査は人の血液に反応するので、獣肉を食べても陽性にならない。
吐いた血や便の色は、血液が消化液にさらされた時間の長さを反映する。出てすぐなら赤く、時間が経つほど黒くなる。したがって、肛門に近い場所からの出血ほど新鮮な赤色になり、上部からの大量出血では黒いタール状の便になる。色から出血部位を推し量る、という考え方で覚える。
吐血は、一般に十二指腸を吊る靱帯より口側の消化管からの出血で起こる。下血には、新鮮な血または暗赤色の便と、コールタールのような黒い便がある。食道、胃、上部の小腸からの大量出血では黒い便になり、左の大腸からの出血では新鮮な赤色、右の大腸や下部の回腸からの出血では黒色になる。鑑別には内視鏡、血管の造影、シンチグラフィなどが用いられる。
出血の記述を4つ並べ、色・薬・検査を誤らせる。解法は、(1) 血液が消化液にさらされる時間で色を導く、(2) 薬の作用を確認、(3) 検査の原理を確認する。
正しいのは「胃からの出血ではコーヒー残渣様吐血をみる」。上部消化管出血でも下血は起こり、NSAIDsは出血を悪化させ、免疫学的便潜血は獣肉では陽性にならない。