アルコール性肝障害について誤っているのはどれか。
正答:3
正答:3
同じ量を飲んだ場合、女性のほうがアルコール性肝障害を起こしやすい。誤りを選ぶ設問なので正答は3。
アルコール性肝障害の治療・診断・性差・検査値を言えるか。
アルコール性肝障害では、飲酒量が同じでも女性のほうが少ない量・短い期間で発症する。体格が小さく体内水分量が少ないため血中濃度が上がりやすいこと、女性ホルモンの影響、アルコール脱水素酵素の活性が低いことなどが理由として挙げられる。したがって「男性の方が発症しやすい」が誤り。他の3つは正しい。治療の基本は禁酒で、これに勝るものはない。肝生検は組織を直接みるので、脂肪肝・アルコール性肝炎・肝線維症・肝硬変の区別に有用である。γ-GTはアルコールに反応して上昇する胆道系の酵素で、アルコール性肝障害では高値になる。禁酒すれば比較的速やかに下がるため、断酒の指標としても使われる。
飲酒に関わる疾患は「男性に多い」という統計と、「同じ量なら女性のほうが起こしやすい」という感受性の話が混ざりやすい。患者数として男性が多いのは飲酒者が多いためで、量あたりの感受性は女性のほうが高い。設問が「飲酒量が同量の場合」と条件を付けているので、感受性の話だと読む。
アルコール性肝障害は、脂肪肝から始まり、アルコール性肝炎、肝線維症、肝硬変へと進む。肝硬変に至ると不可逆で、肝細胞癌のリスクも上がる。γ-GTのほかASTとALTも上昇し、アルコール性ではASTがALTより高くなる傾向がある。生活習慣病予防の観点から、節度ある適度な飲酒量の目安が示されており、女性や高齢者はより少ない量が望ましいとされる。
1疾患について正しい記述を3つ並べ、性差だけを逆にする。解法は、(1) 誤りを選ぶ設問だと確認、(2) 治療・診断・検査値を確認して正しいものを消す、(3) 条件付きの記述(同量の場合)を丁寧に読む。
アルコール性肝障害は、飲酒量が同じなら男性ではなく女性のほうが発症しやすい。禁酒が治療の基本、肝生検は診断に有用、γ-GTは高値という3つは正しい。条件付きの記述を丁寧に読む。