前立腺肥大症について最も適切なのはどれか。
正答:3
正答:3
前立腺肥大症では、膀胱が過敏になって夜間頻尿が現れる。正答は3。
前立腺肥大症を前立腺癌と、検査値・触診所見・治療で区別できるか。
前立腺肥大症は内腺(移行領域)が肥大して尿道を圧迫する。膀胱は尿を押し出すために強く収縮するようになり、過敏になって少量でも尿意を感じるようになる。この蓄尿症状が初期から現れ、なかでも夜間頻尿は自覚されやすい。したがって記述3が正しい。誤肢は3つとも前立腺癌の所見か治療の向きの誤り。前立腺特異抗原(PSA)は前立腺肥大症でも軽度上がることがあるが、極めて高値になるのは前立腺癌。直腸指診で石のように硬い前立腺を触れるのも前立腺癌の所見で、肥大症では弾性硬で表面は平滑。治療は、尿道の平滑筋を緩めるα1遮断薬や、前立腺を縮める5α還元酵素阻害薬(男性ホルモンの働きを抑える薬)が用いられる。ホルモンを補充するのは逆である。
前立腺肥大症と前立腺癌は、発生する場所が違う。肥大症は内腺(移行領域)で尿道の周りなので早くから排尿の症状が出る。癌は外腺(辺縁領域)で直腸に接する側なので、症状が出にくく直腸指診で触れる。この位置の違いが、症状・触診所見・PSAの動きをすべて説明する。
下部尿路症状は、蓄尿症状(夜間頻尿・頻尿・尿意切迫感)、排尿症状(尿線細小・排尿遅延・腹圧排尿)、排尿後症状(残尿感・排尿後の滴下)に分かれ、肥大症では蓄尿症状から始まって順に加わる。進行すると尿閉に至り、導尿が必要になる。夜間頻尿は高齢者の転倒の原因にもなる。鍼灸では中極・関元・次髎・三陰交などを用い、排尿の記録をつけてもらって経過を追う。
1疾患について、検査値・触診・症状・治療を1肢ずつ並べ、隣接疾患(前立腺癌)の所見を混ぜる。解法は、(1) 発生部位を確認、(2) その位置から症状と触診所見を導く、(3) ホルモンの向きで治療を判断する。
前立腺肥大症では夜間頻尿がみられる。PSAが極めて高値になるのも石のように硬い前立腺を触れるのも前立腺癌の所見で、治療はホルモン補充ではなく男性ホルモンの働きを抑える方向。発生部位の違いが所見の違いを説明する。