血友病について正しいのはどれか。
正答:2
正答:2
血友病はX染色体上の遺伝子の異常によるX連鎖性潜性(劣性)遺伝で、男児に発症する。正答は2。
血友病の遺伝形式・欠乏する凝固因子・出血の型を言えるか。
血友病は血液凝固因子が生まれつき足りない疾患で、第Ⅷ因子が欠乏するものを血友病A、第Ⅸ因子が欠乏するものを血友病Bという。どちらの遺伝子もX染色体上にあり、遺伝形式はX連鎖性潜性(劣性)遺伝である。男性はX染色体を1本しか持たないため、その1本に異常があれば発症する。女性は2本持つので、片方が正常であれば発症せず保因者となる。したがって記述2が正しい。誤肢は3つとも誤り。発症するのは女児より男児に多い。欠乏するのは第Ⅶ因子ではなく第Ⅷ因子または第Ⅸ因子。出血の型は、皮膚表面の紫斑ではなく、関節内出血や筋肉内血腫といった深い部位の出血が主症状になる。これは一次止血(血小板)が働くので浅い出血は止まるが、二次止血(凝固因子)が働かないため深い部位で止血しきれないためである。
出血の深さで原因が分かれるのが要点。皮膚の点状出血・紫斑・鼻出血・歯肉出血は血小板の異常(一次止血)、関節内・筋肉内の血腫は凝固因子の異常(二次止血)。血友病で関節内出血を繰り返すと血友病性関節症となり、関節の変形と可動域制限を残す。数字の因子名も、第Ⅷと第Ⅸが血友病、第Ⅶは組織因子の経路と、混ぜないよう覚える。
治療は欠乏している凝固因子製剤の補充で、出血時の補充と、出血を予防する定期補充がある。過去に血液製剤を介した肝炎ウイルスや免疫不全ウイルスの感染が起きた歴史があり、製剤の安全性は大きく改善した。関節内出血を繰り返さないことが関節症の予防になるため、運動の選択(接触の多い競技を避ける)と早期の補充が重要。鍼灸では深部への刺鍼を避け、抜針後の圧迫を十分に行い、主治医と連携する。
1疾患について、性差・遺伝形式・欠乏因子・出血の型を1肢ずつ並べる。解法は、(1) 遺伝形式から発症する性別を導く、(2) 欠乏因子の番号を確認、(3) 出血の深さから一次・二次を判定する。
血友病はX連鎖性潜性遺伝する。女児より男児に多く、欠乏するのは第Ⅶ因子ではなく第Ⅷまたは第Ⅸ因子、主症状は皮膚の紫斑ではなく関節内出血や筋肉内血腫。出血の深さで一次と二次を分ける。