高齢者の外傷性脊髄損傷の受傷原因として最も多いのはどれか。
正答:4
正答:4
高齢者では、高い所からの落下や交通事故より、日常の転倒が最も多い。正答は4。
年齢層によって受傷の原因が変わることを知っているか。
脊髄損傷の原因には、仕事中の事故、交通の事故、スポーツによるもの、そして高齢者の転倒がある。若い層ではスポーツや交通の事故、仕事中の事故が多いが、高齢者では日常の転倒や転落が最も多くなる。高齢者では加齢の変化で頸椎の中の通り道がすでに狭くなっていることが多く、転んで首を強く反らすだけで、骨折がなくても脊髄が傷つく。したがって記述4が正しい。誤肢の3つは、いずれも脊髄損傷の原因ではあるが、高齢者で最も多いものではない。
脊髄損傷は大きな事故で起こるという印象が強いため、交通事故を選びたくなる。人口の高齢化に伴って受傷する層が変わり、いまは日常のちょっとした転倒が主な原因になっている。骨折が写らないために見逃されやすい点も含めて押さえる。
講義では、若い層や働く世代の受傷として、車で路肩に停めて仮眠していたところへ追突された、高いところから落ちた、上から物が落ちてきた、といった例が挙げられる。これに対して高齢者は打って変わって、家庭の中、たとえば風呂場や、近所の路上で転んで受傷することが多いと説明される。風呂場では、立っていて転ぶというより、座っていて体が傾き前へ転ぶ形が多い。受傷の場面が違えば、予防の手立ても変わる。高齢者では、家の中の段差、滑りやすい床、暗い廊下といった環境の整備と、脚の筋力とバランスを保つ運動が柱になる。外傷によらないものとして、生まれつきの二分脊椎、脊髄の腫瘍、脊髄を養う血管の障害もある。
原因を4つ並べ、年齢層で答えが変わることを問う。解法は、(1) 設問が指す年齢層を確認、(2) 年齢層ごとの主な原因を思い出す、(3) 該当するものを選ぶ。
高齢者の外傷性脊髄損傷で最も多い原因は転倒・転落。スポーツ・交通事故・労働災害は若い層や働く世代に多い。骨折がなくても脊髄が傷つく点が要点。