「66歳の男性。右前頭葉に脳出血を発症し保存治療中。身体麻痺は認められず排泄動作は自立しているが、トイレに行くこと自体を忘れて失禁することがある。」家族が患者に行う対応として最も適切なのはどれか。
正答:3
正答:3
自分では順番を組めないので、手順を目に見える形にして一緒に確かめる。正答は3。
落ちている働きを、外から補う方向の対応を選べるか。
この人に足りないのは、目標を立てて順番を組み、始めて確かめるという内側の働きである。したがって支えるには、その手順を外に出して見える形にし、本人と一緒に確かめながら進める。紙に書いて貼る、順番を絵や写真で示す、次に何をするかを一緒に指さして確認する、といった方法がこれにあたる。外に置かれた手順が、内側で組めない部分を代わりに担う。誤肢はいずれもこの支えにならない。見守るだけでは始められないまま時間が過ぎる。口で繰り返し指示するのは、その場は動けても手順が残らず、言われないと動けないままになる。毎日予定を変えることは、手がかりになる決まった流れを壊してしまい、かえって混乱を招く。
「自主性を尊重する」「刺激を与える」は、言葉としては良いことに見える。しかし、できない働きをそのまま放置することや、手がかりを壊すことは支援にならない。何が落ちているかを先に決めて、それを補う方向かどうかで判断する。口頭の指示と目に見える手順の違いも、残るかどうかで分かれる。
外に出した手がかりは、書いたもの、絵、写真、チェックリスト、時間を区切る合図など、本人が使いやすい形にする。決まった時間に決まった順で行う流れを作ると、手がかりそのものが減っても動けるようになっていく。家族には、できないことを責めない、代わりに全部やってしまわない、という2点を伝える。前者は本人の意欲を守り、後者は残っている力を保つために要る。
対応を4つ並べ、言葉の響きがよいものを混ぜる。解法は、(1) 落ちている働きを一言で言う、(2) それを外から補う方向かを各対応で判定する、(3) 手がかりを壊すもの、その場限りのものを除く。
順番を組めないのだから、手順を見える形にして一緒に確かめる。見守るだけでは始められず、口頭の指示は残らず、毎日予定を変えると手がかりが壊れる。外から補う方向かどうかで選ぶ。