六腑で原気を各臓腑へ運ぶ通路となるのはどれか。
正答:2
正答:2
六腑それぞれの働きのうち、原気(元気)の通路という役割を持つ腑を選ぶ。三焦は気と津液が全身をめぐる通路で、先天の精から化生した原気を各臓腑へ送り届ける。正答は三焦。
六腑の働きを「何を受け、何を運ぶか」で区別できるか。胆は胆汁を蔵して排泄し決断を主る、胃は飲食物を受納・腐熟する、大腸は糟粕を伝化して便にする、三焦は気と水の通路。その中で原気を運ぶ通路が三焦だと言えるか。
原気(元気)は腎に蔵される先天の精から化生し、生命活動の原動力となる最も根本的な気で、成長と発育を後押しし、各臓腑が働き始めるための原動力になる。その原気が全身の臓腑へ行き渡る道筋が三焦である。三焦は上焦・中焦・下焦に分かれて胸腹腔全体に広がる特殊な腑で、気の昇降出入と津液の運行(水道)の通路になり、気化を主る。経穴の理論でも、原穴は原気が多く集まる場所とされ、原気が三焦を通って四肢の原穴に現れると考える。したがって「原気を各臓腑へ運ぶ通路」は三焦。胆・胃・大腸はいずれも飲食物の消化・排泄に関わる管腔で、原気の通路という役割は持たない。
「気の源」と「気の通路」の混同。胃・脾は水穀の精微から後天の気(営気・衛気・宗気)を生成する源で、三焦は生成された気や原気を運ぶ道。また三焦は津液の通路(水道)でもあるため「水だけの腑」と覚えると原気の通路という面を落とす。宗気(胸中に集まり呼吸・発声・血行を推進)と原気(臍下丹田に集まり三焦を通る)の対比も頻出。
気の分類と通り道を整理する。原気は先天の精由来で、三焦を通って全身に分布し、臓腑の活動を始動する。宗気は肺が吸った清気と水穀の精微が胸中で合わさってでき、呼吸・発声・血行を推進する。営気は脈中を血とともにめぐって栄養し、衛気は脈外をめぐって体表を温め防御する。三焦はこのうち原気の通路であると同時に、津液が上焦(霧のように散布)・中焦(水穀を腐熟)・下焦(糟粕と尿を分ける)と形を変えて流れる水道でもある。浮腫の病機を「三焦の気化機能の失調」と説明するのはこのため。
六腑を並べて「気」に関わる腑を選ばせる形。胃を「水穀の海=気血生成の源」と覚えていると、気に関係するからと胃に流れる。解法は、(1) 問われているのが「生成」か「通路」かを読む、(2) 通路なら三焦、(3) 胆・胃・大腸は消化管として消す。
六腑のうち三焦だけは特定の管腔器官に対応せず、胸腹腔全体に広がって気と津液の通路になる腑である。原気は腎に蔵される先天の精から化生した根本の気で、この三焦を通って各臓腑へ運ばれ、生理活動を始動させる。原穴に原気の状態が現れるのも、原気が三焦を通って四肢へ至ると考えるから。胃は受納・腐熟、大腸は糟粕の伝化、胆は胆汁の貯蔵・排泄と決断で、いずれも原気の通路ではない。「気を生む」のは脾胃、「気を通す」のは三焦、と分けて覚える。