次の徒手検査はどれか。「患者を背臥位にして、股関節・膝関節屈曲90度から膝関節のみをゆっくりと伸展させ、下肢後面に疼痛が誘発されるかを確認する。」
正答:2
正答:2
背臥位で股関節と膝関節を90度に曲げた位置から、膝だけをゆっくり伸ばして下肢後面の痛みをみる手技。坐骨神経を伸張させるラセーグテスト。正答は2。
下肢の神経伸張テストを、手技の記述だけから区別できるか。
坐骨神経とその根(L4〜S1)は、股関節を屈曲し膝を伸展させるほど引き伸ばされる。ラセーグテストは、股関節・膝関節をともに90度に屈曲した肢位から膝だけを伸ばしていき、途中で下肢後面に放散痛が出れば陽性とする。股関節の角度を固定したまま膝の角度だけを変えるので、坐骨神経の伸張だけを取り出せるのが特徴。下肢伸展挙上テストは、膝を伸ばしたまま股関節を屈曲していく別の手技で、同じ神経を伸ばすが股関節の角度が動く。ブラガードテストは下肢伸展挙上テストの続きで足関節を背屈させて増強をみるもの、ボンネットテストは股関節を内転・内旋させて梨状筋部で坐骨神経が絞扼されるかをみるもの、トーマステストは坐骨神経ではなく股関節の屈曲拘縮をみるもの。何を伸ばしているか、どの関節を動かしているかで整理する。
ラセーグテストと下肢伸展挙上テストは同じ坐骨神経を伸ばすため混同されやすい。分かれ目は「股関節の角度を90度で固定して膝だけ動かす」のがラセーグ、「膝を伸ばしたまま股関節を動かす」のが下肢伸展挙上テスト。ボンネットは股関節を内転・内旋させる点、ブラガードは足関節背屈を加える点で区別する。
神経伸張テストが陽性になる範囲は、腰椎椎間板ヘルニアではL4/L5・L5/S1が多い。下肢伸展挙上テストは70度以下で陽性とされることが多く、陽性なら根性坐骨神経痛を疑う。梨状筋症候群では下肢伸展挙上テストは陰性でボンネットテストが陽性になり、梨状筋部に明らかな圧痛を認めるのが鑑別点。トーマステストは腸腰筋の短縮でみられ、腰椎前弯の増強と関係する。
手技の記述だけを示し、名前を4つ並べる。解法は、(1) どの関節をどう動かしているかを抜き出す、(2) 何を伸ばす/緩めるための動きかを考える、(3) 目的が一致する検査名を選ぶ。
股関節・膝関節を90度に曲げた肢位から膝だけを伸ばし、下肢後面の放散痛をみるのがラセーグテスト。坐骨神経と神経根の伸張で痛みが出る。膝を伸ばしたまま股関節を屈曲するのが下肢伸展挙上テスト、それに足関節背屈を加えるのがブラガード、股関節を内転・内旋させて梨状筋部をみるのがボンネット、股関節の屈曲拘縮をみるのがトーマス。