筋緊張亢進により肩関節の内旋制限がみられる患者に対して、施術対象となる筋はどれか。
正答:1
正答:1
筋の緊張が高まって肩関節の内旋が制限されている。制限しているのは、内旋と反対に働く外旋筋。棘下筋。正答は1。
ある方向の運動が制限されているとき、緩めるべきなのは反対方向に働く筋だと分かるか。
関節運動が筋緊張の亢進で制限されるとき、制限しているのはその運動と反対向きに働く筋(拮抗筋)である。内旋が制限されているなら、緊張しているのは外旋筋。肩関節の外旋に働くのは棘下筋と小円筋で、いずれも回旋筋腱板を構成する。棘下筋は肩甲骨の棘下窩から起こり上腕骨大結節に停止し、肩甲上神経に支配される。したがって施術対象は棘下筋。一方、肩甲下筋・大円筋・大胸筋・広背筋は内旋に働くので、これらが緊張しても内旋は制限されず、むしろ外旋が制限される。
「内旋制限だから内旋筋を施術する」と読み違えやすい。制限しているのは動かしたい方向と反対に働く筋である。回旋筋腱板4筋のうち、外旋は棘下筋と小円筋、内旋は肩甲下筋、外転の開始は棘上筋、と役割を分けて覚える。
回旋筋腱板は棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4筋の腱が上腕骨頭を包むように付着したもので、肩関節の安定性を保つ。血流に乏しく損傷すると治りにくい。棘下筋の筋力低下と肩甲部の筋萎縮が目立つ場合は、肩甲棘基部での肩甲上神経の絞扼(ガングリオンによるものを含む)を疑い、筋電図で確認する。バレーボールや野球で利き腕に起こりやすい。
制限されている運動方向を示し、その方向に働く筋を誤肢に混ぜる。解法は、(1) 制限されている運動を確認、(2) その拮抗筋(反対方向に働く筋)を挙げる、(3) 選択肢の中で拮抗筋にあたるものを選ぶ。
内旋が制限されているなら、緊張して制限しているのは外旋筋。肩関節の外旋筋は棘下筋と小円筋で、選択肢では棘下筋。肩甲下筋・大円筋は内旋筋なので逆、上腕三頭筋は回旋に関与しない。回旋筋腱板の4筋の作用を、外旋・内旋・外転で整理しておく。