アトピー性皮膚炎の生活指導について誤っているのはどれか。
正答:4
正答:4
アトピー性皮膚炎の生活指導のうち誤っているものを選ぶ。掻いても叩いても皮膚への機械的刺激は症状を悪化させる。正答は4。
皮膚のバリア機能を守るという原則から、してはいけない対処を見分けられるか。
アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能の低下とアレルギー性の炎症が繰り返される疾患である。悪化を防ぐ生活指導の柱は3つ。ひとつはアレルゲンと刺激を減らすこと(室内の清掃、寝具の管理、汗や汚れを流す)。ふたつめは皮膚を乾燥させないこと(入浴後の保湿)。みっつめは皮膚を傷つけないこと。掻破は表皮を壊してバリアをさらに低下させ、炎症を強めて痒みが増すという悪循環(痒み・掻破サイクル)をつくる。叩くのも同じ機械的刺激で、肥満細胞からのヒスタミン遊離を促し、痒みを強めるうえ皮膚を傷める。特に顔面は皮膚が薄く、この影響を受けやすい。痒いときは冷やす、薄着にする、爪を短く切るなど、皮膚を傷つけない方法をとる。
「掻いてはいけないが叩くのはよい」と誤って覚えている人が多い。叩打も機械的刺激であり、痒みを強めて皮膚のバリアを壊す点で掻破と変わらない。誤りを選ぶ設問なので、正しい指導を3つ消して残るものを選ぶという読み方に切り替える。
アトピー性皮膚炎に気管支喘息やアレルギー性鼻炎が重なることは多く、これらをまとめてアトピー素因と呼ぶ。治療の中心はステロイド外用薬などの薬物療法とスキンケアで、鍼灸は痒みや睡眠障害、随伴する自律神経症状に対する補助的な位置づけになる。皮疹部への直接刺鍼は避け、皮膚の状態を悪化させないことを優先する。乾燥、発汗、汗の放置、ウール素材、ストレス、睡眠不足が悪化因子。
正しい指導を3つ並べ、一見もっともらしい代替行動を1つ混ぜる。解法は、(1) 誤りを選ぶ設問だと確認する、(2) 各選択肢が疾患の原則(刺激を減らす・乾燥させない・傷つけない)に沿うかを見る、(3) 原則に反するものを選ぶ。
アトピー性皮膚炎の生活指導は、刺激とアレルゲンを減らす・乾燥させない・皮膚を傷つけないの3つ。室内清掃、発汗時のシャワー、入浴後の保湿はいずれも正しい。顔面の痒みを手掌で叩くのは、掻くのと同じ機械的刺激で痒みを強め皮膚を傷めるので誤り。