痛痹による肩の痛みに対し、十二刺を用いて治療する場合、最も適切なのはどれか。
正答:1
正答:1
痛痹は寒邪が主体の痹証で、痛みが激しく固定する。寒邪が深くない部位の痛みに用いる十二刺の刺法が斉刺。正答は1。
痹証の分類から邪の性質を決め、それに対応する十二刺の刺法を選べるか。
痹証は風・寒・湿・熱の邪が肢体や経絡を侵し、気血の流れを阻んで起こる。邪の強弱によって行痹(風痹)、痛痹(寒痹)、着痹(湿痹)、熱痹に分けられる。痛痹は寒邪が主体で、寒は収引・凝滞の性質をもつため、痛みが激しく部位が固定し、温めると軽減する。十二刺の斉刺は三刺とも呼ばれ、中央に1本まっすぐ刺し、その両傍に2本を加える刺法で、範囲が狭く深すぎない寒邪の停滞に用いる。痛痹の局在した強い痛みに合う。輸刺はまっすぐ深く刺してまっすぐ抜く刺法で、気が盛んで熱をもつもの、すなわち熱痹に用いる。賛刺は浅く速く数多く刺して出血させる刺法で、癰腫など局所の熱と腫れに用いる。直鍼刺は皮膚をつまみ上げて浅く刺すもので、寒邪が浅い部位にとどまる場合に用いる。
十二刺は名前が似ていて数も多いので、対応する病態でひとまとまりにして覚える。寒に用いるのが斉刺と直鍼刺で、両者は深さで分かれる(斉刺はやや深い、直鍼刺は浅い)。熱に用いるのが輸刺と賛刺で、賛刺は出血を伴う。まず痹証の分類で邪を寒と決め、それから深さで絞るという二段で読む。
痹証の治療は、邪の性質に応じて治法を変える。痛痹(寒痹)では散寒に重きを置き、腎兪・命門・関元などに平補平瀉法または施灸して温陽散寒をはかる。腎は陰陽の根本とされ、腎兪・命門は温陽に働き、関元は臍下丹田にあたって原気の集まるところとされる。行痹(風痹)では祛風、着痹(湿痹)では化湿、熱痹では清熱を主とする。髄会の懸鍾は痹証全般に用いられる。
病証名を出して刺法を4つ並べる。解法は、(1) 病証名から邪の性質(寒・熱・風・湿)を決める、(2) その邪に用いる刺法を絞る、(3) 深さや出血の有無で最終決定する。
痛痹は寒邪が主体の痹証で、痛みが激しく部位が固定する。十二刺のうち、中央に1本とその両傍に2本を刺す斉刺が、範囲の狭い寒邪の停滞に用いられる。輸刺は熱をもつもの、賛刺は癰腫、直鍼刺は浅い寒邪。まず痹証の分類で邪を決め、それから深さで絞る。