次の経脈病証に対して原絡配穴法で治療する場合、治療穴の組合せで最も適切なのはどれか。「動悸と胸苦しさ、上肢痛があり、その後、耳鳴りと難聴も発症した。」
正答:1
正答:1
動悸と胸苦しさ、上肢痛は手厥陰心包経の病証。その後に出た耳鳴りと難聴は表裏をなす手少陽三焦経の病証。先病の経の原穴(大陵)と後病の経の絡穴(外関)を組み合わせる。正答は1。
症状の出た順序から先病経と後病経を決め、原絡配穴法の原穴と絡穴を正しく割り当てられるか。
原絡配穴法は主客配穴法とも呼ばれ、先に病んだ経(主)の原穴と、後から病んだ表裏経(客)の絡穴を組み合わせる配穴法である。したがって症状の出た順序が決め手になる。動悸・胸苦しさ・上肢痛は手厥陰心包経の病証で、これが先に出ている。耳鳴り・難聴は手少陽三焦経の病証で、心包経と表裏をなす経であり、これが後から出ている。よって先病経は心包経、その原穴は大陵。後病経は三焦経、その絡穴は外関。組合せは大陵と外関になる。
原穴と絡穴を同じ経からとる形(大陵と内関、神門と通里)を混ぜてあるのが罠。原絡配穴法は表裏経をまたいで組むもので、同一経内で組むものではない。もうひとつの罠は経の取り違えで、心経と心包経はどちらも上肢内側を走り動悸を生じるが、耳鳴り・難聴に至るのは三焦経と表裏をなす心包経のほう。
国家試験で問われる配穴法のうち、絡穴を用いるものでは原絡配穴法が圧倒的に多い。同一経の原穴と絡穴を用いる形より、表裏経の原穴と絡穴を答えさせる形が多い。原穴は原気が留まるところで臓腑の虚実がよく現れ、絡穴は表裏経を連絡する。主な原穴と絡穴の組は、肺(太淵)と大腸(偏歴)、心包(大陵)と三焦(外関)、心(神門)と小腸(支正)、脾(太白)と胃(豊隆)、肝(太衝)と胆(光明)、腎(太渓)と膀胱(飛揚)。耳鳴り・難聴は東洋医学では耳聾と呼ばれ、少陽経がめぐる部位の症状として現れやすい。
表裏経をまたぐ正しい形と、同一経で閉じた誤った形を並べる。解法は、(1) 症状から先病経を決める、(2) 後から出た症状の経を決める、(3) 先病経の原穴と後病経の絡穴を出す、(4) 同一経で閉じた組合せを除く。
動悸・胸苦しさ・上肢痛が先に出ているので先病経は手厥陰心包経、その原穴は大陵。後から出た耳鳴りと難聴は表裏をなす手少陽三焦経の症状で、その絡穴は外関。原絡配穴法は表裏経をまたいで原穴と絡穴を組むので、大陵と外関。同一経で原穴と絡穴を並べた組合せは形が違う。