ストレス誘発性鎮痛において、下垂体前葉から放出されるのはどれか。
正答:4
正答:4
ストレスで下垂体が動き、体内で作られる鎮痛の物質が血中へ出る。正答は4。
ストレスによる鎮痛を、関わる内分泌の系と物質で説明できるか。
体や心にストレスがかかると鎮痛が起こる。このとき動くのは内分泌の系で、下垂体から副腎皮質へ向かう系と、交感神経から副腎髄質へ向かう系が働き出す。その結果、体内で作られる鎮痛の物質が下垂体から、アドレナリンが副腎髄質から血中へ出て、神経系に作用して全身の鎮痛を生じると考えられている。したがって記述4が正しい。誤肢は出どころが違う。1つは下垂体の後ろの部分から出るもの、1つは副腎髄質から出るもの、1つは副腎皮質から出るもので、いずれも下垂体の前の部分から出る鎮痛の物質ではない。
ストレスで動く系が2つあり、それぞれの出口が違うので、どこから何が出るかを取り違えやすい。下垂体からは鎮痛の物質、副腎髄質からはアドレナリン、副腎皮質からはコルチゾール、と3つを並べて覚える。設問が「下垂体前葉から」と限定している点が決め手になる。
この鎮痛は、痛みを伝える線維からの入力が増えると、それを抑えようとする負のはたらきかけとして起こる。動物に繰り返し電気刺激や熱刺激を与えると、痛みを感じる閾値が上がることが知られている。鍼や灸の刺激も体にとって一種のストレスであり、同じ仕組みで鎮痛が生じると考えられている。根拠として、刺激による血中の鎮痛物質の上昇、内分泌の器官を取り除いたときの影響、効果の持続時間が挙げられる。
ホルモンを4つ並べ、出どころで選ばせる。解法は、(1) ストレスで動く2つの系を書く、(2) 各ホルモンの出どころを当てる、(3) 下垂体から出るものを選ぶ。
下垂体前葉から放出されるのはβエンドルフィン。副腎髄質からはアドレナリン、副腎皮質からはコルチゾール。オキシトシンは下垂体後葉。