問170
下行性抑制系の賦活に最も関与するのはどれか。
この問題の分類段階1 暗記用語・数値・定義を確認する問題
正答:3
正答:3
痛みの情報を脳幹へ届ける経路が、抑える仕組みのスイッチを入れる。正答は3。
上行する経路のうち、どれが下行の抑制を動かすかを言えるか。
痛みを抑える下行の仕組みは、痛みの情報が上位へ届くことで動き出す。上行する経路のうち、脳幹の網様体へ情報を届ける経路は、そこから中脳の水道の周りの灰白質などへつながり、下行の抑制を働かせる。したがって記述3が正しい。誤肢は担う役割が違う。後ろの索を通る経路は触れる感覚と位置の感覚を伝え、小脳へ向かう経路は運動の調節に関わり、前寄りを上る経路は痛みを大脳の感覚の領域へ伝えるが、脳幹の網様体を経由して抑制を動かす主役ではない。
痛みを伝える上行の経路が複数あり、それぞれ届く先が違う点が要点である。大脳の感覚の領域へ届いて場所と強さを知らせるもの、大脳辺縁系へ届いて不快さを伝えるもの、脳幹の網様体を経由するものがある。抑制のスイッチになるのは脳幹へ届くものである。
脳幹の網様体を経由する経路は、大脳辺縁系へも情報を伝えるため、痛みの情動の側面にも関わると考えられている。下行の抑制では、最終的に橋の青斑核と延髄の大縫線核から下りる線維が働き、それぞれノルアドレナリンとセロトニンを出して脊髄後角での伝わりを抑える。上行と下行を1枚の図にまとめておくと、設問がどこを問うているかを見失わない。
上行路を4つ並べ、届く先で選ばせる。解法は、(1) 各経路の届く先を書く、(2) 脳幹の網様体へ届くものを探す、(3) それを選ぶ。
下行性抑制系の賦活に最も関与するのは脊髄網様体路。脳幹網様体へ痛み情報を届けるため。後索路は触圧覚、脊髄小脳路は運動調節、前脊髄視床路は大脳への伝達。