全身清拭時に皮膚に触れるタオルの温度で適切なのはどれか。
公式正答:3
解説
全身清拭時に皮膚に触れるタオルの温度を問う。40〜42℃である。
この問題で問われていること
清潔の援助の温度の目安を、根拠とともに覚えているか。
しくみから理解する
清拭では、皮膚に触れる時点で40〜42℃程度になるよう調整する。これは、心地よく感じられ、皮膚の血流を促す範囲になる。ただし接触の時間が長ければ低温熱傷は生じうるため、危険がないわけではない。タオルは絞って皮膚に当てるまでに急速に冷めるため、湯の温度は50〜55℃程度と高めに準備し、絞ってから当てるまでの時間を短くする。実施の前に、必ず看護師自身の前腕の内側などで温度を確かめる。皮膚が薄い高齢者や、知覚が低下している患者では、熱傷のリスクが高まるため、より慎重に確認する。
選択肢ごとの確認
20〜22℃は室温に近く、皮膚に当てると冷たく感じる。体温を奪い、寒気と不快をもたらす。
30〜32℃は体温よりやや低く、清拭としては温かさを感じられない。汚れを落とす効果も下がる。
50〜52℃は高すぎる。この温度で皮膚に触れれば熱傷の危険がある。湯の準備の温度としては用いるが、皮膚に触れる温度としては不適切になる。
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混同しやすいポイント
「湯の温度」と「皮膚に触れる温度」を混同すると、50〜52℃を選んでしまう。清拭では、準備の湯が50〜55℃、皮膚に触れる時点で40〜42℃という二段構えになる。設問文が「皮膚に触れるタオルの温度」と明示している点を読み取る。関連する温度の目安として、入浴は38〜41℃程度(熱い湯は血圧の変動を招く)、足浴は38〜40℃程度、罨法の温罨法は40〜45℃程度がある。
理解を深める
清拭の目的は、皮膚の清潔を保つことに加えて、血液循環の促進、爽快感、そして観察の機会を得ることになる。実施の要点を整理する。環境=室温24℃前後、すきま風を防ぐ、カーテンやスクリーンでプライバシーを確保する。露出=必要な部分だけを出し、それ以外はバスタオルで覆う。順序=顔、上肢、胸腹部、背部、下肢、陰部の順に、上から下へ、中枢から末梢へではなく末梢から中枢へ拭く部位もある(下肢は末梢から中枢へ拭いて静脈還流を促す)。力=こすらず、押さえるように。皮膚が脆弱な場合はとくに注意する。水分=拭いた後は水分を残さない(気化熱による冷えと、浸軟を防ぐ)。保湿=乾燥した皮膚には保湿剤を塗布する。観察=発赤、乾燥、湿疹、褥瘡、浮腫、皮下出血、創部の状態、そして疼痛の有無。患者の反応=疲労、寒気、めまい、バイタルサインの変化。清拭は身体的な負担を伴うため、体調に応じて部分清拭に切り替える判断も必要になる。また、患者が自分でできる部分は自分で行ってもらうことが、自立の支援と羞恥心への配慮につながる。
間違えやすい考え方
温度の目安を問う型で、誤肢に準備の湯の温度(50〜52)が混ぜられている。皮膚に触れる温度で切る。
5分で振り返る
①皮膚に触れる時点で40〜42℃。準備の湯は50〜55℃と高めにする。この温度でも、接触の時間が長ければ低温熱傷は生じうる。②絞ってから当てるまでに急速に冷めるため、時間を短くする。③実施前に看護師自身の前腕の内側で温度を確かめる。④高齢者と知覚が低下した患者は熱傷のリスクが高い。⑤入浴は38〜41℃、足浴は38〜40℃、温罨法は40〜45℃が目安。⑥室温は24℃前後、必要な部分だけを露出する。⑦拭いた後は水分を残さない(気化熱による冷えと浸軟を防ぐ)。
1分チェック
- 清拭で皮膚に触れるタオルの温度は。→ 40〜42℃(準備の湯は50〜55℃)。
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