障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援 法〉に基づき、精神障害者に適用されるのはどれか。
公式正答:4
解説
障害者総合支援法に基づき、精神障害者に適用されるものを問う。自立支援医療(精神通院医療)である。
この問題で問われていること
制度が、どの法律に根拠を置くかを区別できるか。
しくみから理解する
自立支援医療は、障害者総合支援法にもとづく自立支援給付の一つで、心身の障害の状態の軽減を図るための医療費の自己負担を軽減する制度になる。3つの区分があり、精神通院医療(精神疾患による通院医療)、更生医療(18歳以上の身体障害者)、そして育成医療(18歳未満の身体に障害のある児童)からなる。精神通院医療では、原則として自己負担が1割となり、所得に応じた月額の上限も設けられる。継続的な通院と服薬が必要な精神疾患の治療を、経済的に支える仕組みになる。
選択肢ごとの確認
障害基礎年金は、国民年金法に規定される。初診日に国民年金の被保険者であった人などが、一定の障害の状態にある場合に支給される。障害者総合支援法にもとづくものではない。
一定割合の雇用義務(法定雇用率)は、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)に規定される。事業主に対して、常時雇用する労働者の一定割合以上の障害者を雇用することを義務づける制度になる。精神障害者も算定の対象に含まれる。
精神障害者保健福祉手帳は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)に規定される。1級から3級まであり、税の控除、公共料金の割引、そして各種のサービスの利用につながる。障害者総合支援法にもとづくものではない。
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混同しやすいポイント
誤肢はすべて実在する制度だが、根拠法令が異なる。障害者総合支援法=サービスの利用(介護給付、訓練等給付、自立支援医療、補装具、地域生活支援事業)。国民年金法・厚生年金保険法=年金。障害者雇用促進法=雇用。精神保健福祉法=手帳、入院の形態、精神保健指定医。この4つの切り分けを持てば判断できる。
理解を深める
精神障害者に関わる制度を整理する。障害者総合支援法=自立支援給付(介護給付:居宅介護、生活介護、施設入所支援など。訓練等給付:自立訓練、就労移行支援、就労継続支援A型・B型、就労定着支援、共同生活援助。自立支援医療。補装具)と地域生活支援事業(相談支援、意思疎通支援、日常生活用具、移動支援、地域活動支援センター)。利用にはサービス等利用計画を作成し、障害支援区分の認定を受ける(訓練等給付では区分の認定を要しないものもある)。精神保健福祉法=精神障害者保健福祉手帳、入院の形態(任意入院、医療保護入院、措置入院、緊急措置入院、応急入院)、精神保健指定医、精神医療審査会、精神保健福祉センター。障害者雇用促進法=法定雇用率、障害者職業センター、ジョブコーチ。障害者差別解消法=不当な差別的取扱いの禁止と合理的配慮の提供。国民年金法・厚生年金保険法=障害年金。生活保護法=生活の保障。看護では、これらを組み合わせて、その人の生活を支える形を一緒に考えることが役割になる。とくに、退院後の住まい、日中の活動、収入、そして相談先の4つが確保されているかを確認することが、地域での生活の継続に直結する。
間違えやすい考え方
根拠法令を問う型で、誤肢がすべて別の法律の制度である。法律ごとの守備範囲で切る。
5分で振り返る
①自立支援医療は障害者総合支援法にもとづく。精神通院医療、更生医療(18歳以上の身体障害)、育成医療(18歳未満)の3区分。②精神通院医療は自己負担が原則1割となり、所得に応じた月額上限がある。③障害基礎年金は国民年金法。④法定雇用率は障害者雇用促進法。⑤精神障害者保健福祉手帳(1〜3級)は精神保健福祉法。⑥障害者総合支援法の自立支援給付=介護給付、訓練等給付、自立支援医療、補装具、相談支援など。地域生活支援事業は給付ではなく、市町村と都道府県が実施する事業になる。⑦退院後の生活は、住まい・日中の活動・収入・相談先の4つが確保されているかを確認する。
1分チェック
- 障害者総合支援法にもとづくのは。→ 自立支援医療(精神通院医療)。
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