訪問看護事業所について正しいのはどれか。
公式正答:3
解説
訪問看護事業所について正しいものを問う。特定非営利活動法人(NPO)は事業所を開設できることである。
この問題で問われていること
開設主体と運営の要件を、思い込みなく把握しているか。
しくみから理解する
訪問看護ステーションの開設主体に、法人格の種類による限定はない。医療法人、社会福祉法人、営利法人(株式会社等)、特定非営利活動法人(NPO法人)、社団・財団法人、地方公共団体、協同組合などが開設できる。要件は、法人であること、管理者が保健師または看護師であること、看護職員が常勤換算で2.5人以上配置されていること、必要な設備と備品を備えていることである。この人員基準を満たせば、規模の小さな法人でも開設できるため、地域に密着した多様な事業所が生まれている。
選択肢ごとの確認
義務ではない。24時間の連絡体制と緊急時訪問を行う事業所は、24時間対応体制加算(緊急時訪問看護加算)を算定できるが、これは体制を整えた事業所が届け出て算定するものであり、すべての事業所に課された義務ではない。ただし在宅での看取りや医療依存度の高い利用者を支えるうえで、24時間対応の有無は事業所選択の重要な要素になる。
認められる。有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、特定施設などの居住系施設に住む人へも、条件のもとで訪問看護を提供できる。学校や職場への訪問が行われる場合もある。『居宅』の範囲は自宅に限らない。
そのような法的な定めはない。実務上は、在宅では一人で判断する場面が多いため一定の経験が望ましいとされ、事業所が独自に採用要件を設けることはあるが、法令上の要件ではない。近年は新卒で訪問看護に入る道も整えられつつある。
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混同しやすいポイント
誤肢はいずれも『そう思われがちだが実は違う』という型である。訪問看護に対する一般的な印象(24時間対応が当たり前、自宅だけ、ベテランの仕事)が、そのまま誤肢になっている。制度の要件は、法人格、管理者、常勤換算2.5人という3点で覚える。
理解を深める
訪問看護は、医療保険と介護保険のどちらからも給付される。要介護認定を受けていれば原則として介護保険が優先されるが、厚生労働大臣が定める疾病等(末期の悪性腫瘍、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病関連疾患のうち一定の重症度など)に該当する場合や、急性増悪により特別訪問看護指示書が出された場合は医療保険が適用される。この振り分けは実務上の頻出事項であり、回数や時間の制限も保険によって異なる。訪問看護は医師の指示書に基づいて行われ、指示書の有効期間は最長6か月である。看護の内容は、病状の観察、医療処置、清潔・排泄・食事の援助、リハビリテーション、療養指導、家族の支援、看取りの支援、多職種との連携と幅広い。近年は精神科訪問看護、小児(医療的ケア児)への訪問も増えている。
間違えやすい考え方
『正しいのはどれか』型で、誤肢が一般的な思い込みで構成されている。法令上の要件で切る。
5分で振り返る
①開設主体に法人格の限定はなく、NPO法人も開設できる。②管理者は保健師または看護師。③看護職員は常勤換算2.5人以上。④24時間対応は義務ではなく加算の要件。⑤居住系施設への訪問も可能。⑥臨床経験年数の法的要件はない。⑦介護保険が原則優先だが、厚生労働大臣が定める疾病等と特別訪問看護指示書では医療保険。
1分チェック
- 訪問看護ステーションは誰が開設できるか。→ 法人であればよい(NPO法人も可)。管理者は保健師か看護師、看護職員は常勤換算2.5人以上。
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