法律とその内容の組合せで正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
法律とその内容の組合せで正しいものを問う。障害者虐待防止法と市町村への通報義務の組合せが正しい。
この問題で問われていること
似た領域を扱う複数の法律について、どの内容がどの法律に定められているかを切り分けられるか。
しくみから理解する
障害者虐待防止法は、虐待を受けたと思われる障害者を発見した場合、発見者に対して遅滞なく市町村へ届け出ることを義務づけている。通報先が市町村である点が要点で、これは高齢者虐待防止法(市町村へ通報)、児童虐待防止法(市町村、都道府県の設置する福祉事務所または児童相談所へ通告)と並べて覚える。虐待防止3法はいずれも、発見者の通報・通告義務、守秘義務よりも通報が優先される旨、通報者の保護を定めている点が共通する。
選択肢ごとの確認
学校への看護師配置を定めているのは、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(医療的ケア児支援法)である。児童福祉法は児童福祉施設や障害児支援などを幅広く定めるが、この項目の根拠法ではない。
助産施設への入所は児童福祉法に定められている。母子保健法は母子健康手帳の交付、妊産婦・乳幼児の健康診査、新生児訪問指導、低出生体重児の届出などを定める。
20歳未満の飲酒を禁じているのは二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律である。アルコール健康障害対策基本法は、アルコール健康障害対策を総合的に推進するための基本計画や施策の枠組みを定める法律で、個人の飲酒を直接禁止するものではない。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
内容としては正しいが根拠法が違う、という作り方が全肢に共通している。『何が定められているか』ではなく『どの法律に定められているか』が問われている。特に児童福祉法と母子保健法の守備範囲は重なりやすく、助産施設・保育所・児童相談所は児童福祉法、健康診査・母子健康手帳・訪問指導は母子保健法、と機能で分けて覚える。
理解を深める
虐待防止3法の比較は頻出である。児童虐待防止法は身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待の4類型、高齢者虐待防止法と障害者虐待防止法はこれに経済的虐待を加えた5類型を定める。また障害者虐待防止法は、養護者による虐待、障害者福祉施設従事者等による虐待、使用者による虐待の3場面を対象とする点が特徴である。看護師は業務上、虐待を発見しやすい立場にあり、通報は守秘義務違反にあたらないことが法律に明記されている。この点を知らずに通報をためらうことがないよう理解しておく。
間違えやすい考え方
組合せ問題は、片方(内容)だけ見ると全部正しく見える。法律名を主語にして『この法律は何を定めているか』と読み替えると判別しやすい。
5分で振り返る
①障害者虐待防止法=市町村へ通報義務、5類型、3場面。②高齢者虐待防止法=市町村へ通報。③児童虐待防止法=市町村・福祉事務所・児童相談所へ通告、4類型。④助産施設入所は児童福祉法。⑤医療的ケア児の学校看護師配置は医療的ケア児支援法。⑥通報は守秘義務違反にならない。
1分チェック
- 障害者虐待を発見したらどこへ通報するか。→ 市町村。
この問題に対応する教材の確認中です。