令和3 年(2021 年)の日本の医療保険制度で正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
日本の医療保険制度について正しいものを問う。被用者保険加入者は人口の約6割である。
この問題で問われていること
医療保険の種類と加入者の構成、給付の範囲を正確に把握しているか。
しくみから理解する
日本の公的医療保険は、被用者保険(健康保険組合、全国健康保険協会、共済組合など、職域で加入するもの)、国民健康保険(自営業者や無職の者などが市町村・国保組合で加入するもの)、後期高齢者医療制度(75歳以上および65〜74歳で一定の障害がある者)の3本立てである。このうち被用者保険の加入者が最も多く、被扶養者を含めて人口の6割程度を占める。国民皆保険制度の下で、すべての国民がいずれかの制度に加入する。
選択肢ごとの確認
先進医療は保険外併用療養費の枠組みで扱われる。先進医療の技術料そのものは全額自己負担で、それ以外の診察・検査・入院料などの基礎的部分に保険が適用される。技術料に保険が適用されるわけではない。
一律ではない。義務教育就学前は2割、就学後から69歳までは3割、70〜74歳は2割(現役並み所得者は3割)、75歳以上は1割(現役並み所得者は3割)と、年齢と所得で異なる。なお75歳以上のうち一定以上の所得がある者を2割とする区分は令和4年10月から設けられたもので、設問が問う令和3年(2021年)には存在しない。
75歳以上は後期高齢者医療制度へ移行する。国民健康保険は主に自営業者、農林水産業者、退職者、無職の者などが加入する制度で、年齢で規定されるものではない。
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混同しやすいポイント
自己負担割合は年齢と所得で細かく分かれており、『3割』だけを覚えていると誤る。また『後期高齢者医療制度』は国民健康保険とは別制度である点、原則として75歳の誕生日にそれまでの保険から移行する点を押さえる。先進医療と混合診療の関係も紛らわしく、日本では原則として混合診療は禁止されているが、保険外併用療養費として例外的に認められる枠組みがある。
理解を深める
医療保険の給付には、療養の給付(現物給付)のほか、高額療養費、傷病手当金、出産育児一時金、埋葬料などがある。傷病手当金は被用者保険にはあるが、国民健康保険では任意給付であり実施していない保険者が多い、という違いも問われる。高額療養費制度は、1か月の自己負担が所得区分ごとの上限を超えた場合に払い戻す仕組みで、限度額適用認定証を事前に提示すれば窓口での支払い自体を上限までに抑えられる。看護では、経済的な理由で治療の継続が困難な患者に対し、これらの制度や医療ソーシャルワーカーにつなぐ視点が求められる。
間違えやすい考え方
制度の細部を4つ並べる型で、いずれも『だいたい合っている』ように見える。『一律』『すべて』などの断定語が入っている肢は例外の存在を疑う。
5分で振り返る
①被用者保険=職域、人口の約6割。②国民健康保険=自営業者等、年齢での区分ではない。③後期高齢者医療制度=75歳以上。④自己負担は年齢と所得で1〜3割(令和3年時点では、75歳以上は1割、現役並み所得者は3割。一定以上の所得がある者の2割負担は令和4年10月から)。⑤先進医療は保険外併用療養費(技術料は自己負担)。⑥傷病手当金は被用者保険の給付。
1分チェック
- 被用者保険の加入者は人口のどれくらいか。→ 約6割。
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