cancer of the uterine cervix 子宮頸癌で異常に増殖するのはどれか。
公式正答:5
解説
子宮頸癌で異常に増殖する細胞を問う。扁平上皮細胞である。
この問題で問われていること
臓器の組織構造と、そこに生じる癌の組織型を対応づけられるか。
しくみから理解する
子宮頸部の腟側は重層扁平上皮に覆われ、頸管内は円柱上皮で覆われている。両者が移行する部位(扁平円柱上皮境界、SCJ)は細胞の入れ替わりが活発で、ヒトパピローマウイルス(HPV)が感染しやすく、発癌の場となる。子宮頸癌の多くはここから発生する扁平上皮癌である。持続的なHPV感染により、異形成(前癌病変)を経て上皮内癌、浸潤癌へと進行する。この過程は年単位でゆるやかに進むため、検診による早期発見の効果が大きい。
選択肢ごとの確認
子宮体部の筋層を構成する細胞。ここから生じる良性腫瘍が子宮筋腫、悪性が子宮肉腫である。子宮頸癌とは部位も組織型も異なる。
交感神経系の未熟な細胞で、小児の神経芽腫の起源となる。子宮頸部とは無関係である。
結合組織を作る細胞で、線維腫や線維肉腫の起源。子宮頸癌の主要な組織型ではない。
子宮筋層や血管壁を構成する。平滑筋肉腫の起源となるが、頸癌の組織型ではない。
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混同しやすいポイント
子宮頸癌と子宮体癌の区別が最も重要である。頸癌は扁平上皮癌が主体でHPV感染が原因、若い世代にも発症し、検診とワクチンで予防できる。体癌は子宮内膜から生じる腺癌が主体で、エストロゲンの持続的な刺激(肥満、未産、閉経後、不規則な排卵)が危険因子となり、閉経後の不正性器出血が主症状である。
理解を深める
予防は一次予防と二次予防の両輪である。一次予防はHPVワクチンで、日本では小学6年から高校1年相当の女子を対象に定期接種となっている。二次予防は子宮頸がん検診で、20歳以上を対象に2年に1回、細胞診が推奨される。看護では、検診受診の勧奨、ワクチンについての正確な情報提供、若年発症例では妊孕性温存への配慮(円錐切除術や広汎子宮頸部摘出術)、治療後の排尿障害やリンパ浮腫への対応が求められる。広汎子宮全摘術では骨盤神経叢の損傷により排尿障害が生じやすく、残尿測定と自己導尿の指導が必要になる場合がある。
間違えやすい考え方
細胞名を並べる型で、臓器の組織構造を知らないと選べない。『頸部=扁平上皮、体部=腺(内膜)』と部位と組織型を対で覚える。
5分で振り返る
①子宮頸癌=扁平上皮癌が主体、HPV感染が原因。②発生部位は扁平円柱上皮境界(SCJ)。③異形成→上皮内癌→浸潤癌と年単位で進行。④子宮体癌=腺癌、エストロゲン刺激が危険因子。⑤予防はHPVワクチンと検診(20歳以上・2年に1回)。
1分チェック
- 子宮頸癌の主な組織型は何か。→ 扁平上皮癌。
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