2 つ以上の核を持つ細胞はどれか。
公式正答:5
解説
骨格筋細胞は多数の筋芽細胞が融合してできるので、1つの細胞のなかに核がたくさんある(多核細胞)。
この問題で問われていること
細胞の核の数という基本的な性質を、成り立ちとあわせて言えるか。分葉核と多核の違いを区別できるか。
しくみから理解する
骨格筋細胞(筋線維)は、発生の過程で多数の筋芽細胞が融合してできる合胞体で、1本の細長い細胞のなかに数百から数千の核が並んでいる。核は細胞の周辺(筋鞘の直下)に位置し、中央は筋原線維で満たされている。これは心筋細胞(単核または二核で、介在板で連結)とも平滑筋細胞(単核)とも違う骨格筋の特徴である。多核であることで、長大な細胞全体に必要な蛋白質の合成を各所で行える。ほかに多核となる細胞には破骨細胞や、マクロファージが融合してできる多核巨細胞がある。 【接地元】人体の構造と機能 第5版 細胞と組織・筋組織、ガイトン生理学 骨格筋の収縮
選択肢ごとの確認
核は1つで、そら豆型ないし馬蹄形をしている。組織へ出るとマクロファージになる。
核が2〜5個の葉に分かれた分葉核をもつが、核そのものは1つでくびれてつながっている。多核ではなく分葉核。この違いが問われている。
核は1つ。長い突起(軸索と樹状突起)をもつが、核が増えることはない。
核は1つ。減数分裂の過程で極体を放出して染色体数を減らす。
筋芽細胞の融合によってできた合胞体で、多数の核をもつ。
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混同しやすいポイント
好中球の「分葉核」を多核と誤解しやすい。分葉核は1つの核がくびれて葉状に分かれたもので、核膜でつながっている。多核は独立した核が複数あること。顕微鏡像では似て見えるが定義が違う。
理解を深める
筋組織の3種類を比べると多くの問題が解ける。骨格筋=横紋あり・多核・随意・体性運動神経支配・疲労しやすい。心筋=横紋あり・単核か二核・不随意・自律神経が調節(自動能は洞房結節)・介在板で連結し全体が同期して収縮・疲労しない。平滑筋=横紋なし・単核・不随意・自律神経支配・持続的な収縮に向く。第114回午前 問26の神経筋接合部、第115回午前 問26の骨格筋の収縮もこの枠組みの一部である。
間違えやすい考え方
似た概念(分葉核と多核)を並べる型。用語の定義を正確に持っているかを試している。
5分で振り返る
骨格筋細胞=筋芽細胞が融合した合胞体で多核。核は筋鞘直下に並ぶ。ほかに多核となるのは破骨細胞と多核巨細胞。好中球は分葉核(核は1つでくびれている)。筋組織の比較:骨格筋=横紋・多核・随意、心筋=横紋・単核か二核・不随意・介在板、平滑筋=横紋なし・単核・不随意。
1分チェック
- 多核の細胞を2つ以上挙げられるか
- 好中球の核は多核か分葉核か
- 骨格筋細胞が多核になるのはなぜか
- 心筋細胞の核はいくつか
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