静脈について正しいのはどれか。
正答:2
正答:2
大伏在静脈は伏在裂孔で大腿静脈に注ぐ。正答は2。
主要な静脈がどこへ注ぐかを、動脈の走行と混同せずに答えられるか。
静脈は最終的に上大静脈か下大静脈へ集まるが、途中でどこへ注ぐかが決まっている。大伏在静脈は足の内側から下腿・大腿の内側を上り、鼠径部の伏在裂孔で深部へ入って大腿静脈に注ぐ。誤肢は注ぎ先を1段ずらしたもの。奇静脈は胸壁の血液を集めて上大静脈に注ぐ。上肢の皮静脈は、橈側皮静脈が三角筋と大胸筋の間の溝を上って鎖骨胸筋三角を通り腋窩静脈へ入り、尺側皮静脈は上腕の途中で深部へ入って上腕静脈に合流する。肝静脈は肝の後面から直接下大静脈に注ぐ。肝門を通るのは門脈・固有肝動脈・肝管で、方向も入るものと出るもので違う。
橈側皮静脈と尺側皮静脈は、名前と位置は覚えていても注ぎ先で取り違えやすい。橈側は遠くまで(鎖骨の下まで)上って腋窩静脈へ、尺側は途中で深部へ入る、と行き先の遠近で覚える。肝門と肝静脈も紛らわしいが、肝門は「入口」で入るものが通り、肝静脈は「出口」で下大静脈へ直接出る。
大伏在静脈は体表を走る最も長い静脈で、下肢静脈瘤の主要な病変部になる。治療には高位結紮術、抜去術、血管内焼灼術があり、いずれも公的な診療報酬に位置づけられている。皮静脈は採血や点滴の穿刺部位として重要で、肘窩では橈側皮静脈・尺側皮静脈・肘正中皮静脈が皮下を走る。深部静脈血栓症は下腿の深部静脈に生じ、剥離した血栓は下大静脈から右心を経て肺動脈に詰まる。
静脈の注ぎ先を4つ並べ、1段先または1段手前の血管にずらす。解法は、(1) その静脈がどこの血液を集めるかを確認、(2) 浅いままか深部へ入るかを決める、(3) 最終的にどの太い静脈へ向かうかを追う。
大伏在静脈は伏在裂孔で大腿静脈に注ぐ。奇静脈は腕頭静脈ではなく上大静脈へ、鎖骨胸筋三角を通るのは尺側でなく橈側皮静脈、肝静脈は肝門ではなく肝の後面から下大静脈へ。注ぎ先を1段ずらす作り方に注意する。