問41
鷲手をきたす罹患神経はどれか。
この問題の分類段階1 暗記用語・数値・定義を確認する問題
正答:4
正答:4
鷲手は末梢性尺骨神経麻痺などでみられる手の変形である。骨間筋・虫様筋が麻痺し、手背骨間腔が著明に陥凹し、中手指節関節が背屈、遠位指節間関節が屈曲する。よって罹患神経は尺骨神経。
鷲手という手の変形を起こす罹患神経を1つ選ぶ。各神経麻痺が起こす特徴的な手の変形(下垂手・猿手・鷲手)を対応づけられるかを問う。
鷲手では骨間筋・虫様筋が麻痺するため、手背骨間腔が筋萎縮で著明に陥凹し、中手指節関節は背屈、遠位指節間関節が屈曲する。骨間筋・虫様筋を支配するのは尺骨神経であり、末梢性尺骨神経麻痺で鷲手をきたす。尺骨神経麻痺で母指内転筋が麻痺するとフローマン徴候も陽性となる。
下垂手(橈骨神経)・猿手(正中神経)・鷲手(尺骨神経)の3つの手の変形と罹患神経の対応を取り違えやすい。変形の形(垂れ下がる/扁平/骨間腔陥凹)と神経を一対一で結ぶ必要がある。
教科書の手の変形:(1)下垂手(落下手)=末梢性橈骨神経麻痺・手の伸展不能で手関節が垂れる、(2)猿手=末梢性正中神経麻痺(ほか脊髄性進行性筋萎縮症・筋萎縮性側索硬化症)・母指球小指球萎縮で扁平・母指内転位、(3)鷲手=末梢性尺骨神経麻痺・骨間筋虫様筋麻痺で骨間腔陥凹・MP背屈・DIP屈曲、(4)関節リウマチの変形=ボタン穴変形・オペラグラスハンドなど。尺骨神経麻痺ではフローマン徴候も陽性。
『鷲(わし)』『猿』『下垂』という名称のイメージと罹患神経を逆に覚えてしまう罠。骨間筋・虫様筋を支配=尺骨神経→鷲手、と機能解剖から結ぶと取り違えない。
手の変形3点セット(下垂手=橈骨神経/猿手=正中神経/鷲手=尺骨神経)を、変形の形と支配筋(鷲手は骨間筋・虫様筋=尺骨神経)で対応づける。尺骨神経麻痺の追加所見としてフローマン徴候を押さえる。