問44
呼吸器症状について正しいのはどれか。
この問題の分類段階2 理解正答の理由や選択肢の違いを整理する問題
正答:1
正答:1
気胸は胸痛の原因となる。教科書の胸痛の鑑別では、気胸が『咳・呼吸困難があり呼吸するのが苦しい痛み』をきたす疾患群に挙げられ、血栓塞栓症・心膜炎・心タンポナーデなどと並んで『痛みが強く、かつ生命に危険な場合もある』とされる。
気胸と胸痛の関係、湿性/乾性咳嗽の定義、呼吸困難が自覚症状であること(SpO2正常でも生じうる)を正しく理解しているかを問う。
気胸では胸膜・肺病変として胸痛が生じ、呼吸音の減弱、過共鳴音などの所見を伴う。胸痛の診察では胸部エックス線検査で胸膜異常・肺の異常陰影を確認し、自然気胸・胸膜炎・肺炎・肺癌・肺梗塞などを鑑別する。
湿性咳嗽(痰あり)と乾性咳嗽(痰なし)を逆に覚えやすい。また呼吸困難を客観的な低酸素血症と混同しやすいが、教科書上は『自覚症状』である点に注意。
呼吸困難は換気に対する要求が換気応答能力を超えた場合に生じることが多く、原因疾患は呼吸器疾患・心疾患・血液疾患・代謝性疾患・神経筋疾患・心因性疾患と多岐にわたる。心因性(過換気症候群・神経症)が含まれることが、SpO2正常でも呼吸困難が生じうる根拠になる。
用語の定義を逆にする選択肢(湿性/乾性)と、『〜が正常なら〜はない』という断定型の選択肢は誤りに作られやすい。
胸痛の原因疾患(胸膜・肺病変=胸膜炎・気胸・気管支喘息など)と、呼吸困難の定義・病態生理・原因疾患(教科書の一覧、心因性疾患を含む)を読み直し、湿性/乾性咳嗽の定義を固定する。