問56
汎血球減少症をきたすのはどれか。
この問題の分類段階1 暗記用語・数値・定義を確認する問題
正答:4
正答:4
汎血球減少(赤血球・白血球・血小板の3系統すべてが減少)をきたす代表的疾患を選ばせる問題。教科書は再生不良性貧血を『多能性幹細胞の障害が原因となって骨髄の低形成、末梢血液の汎血球減少(貧血、白血球減少、血小板減少)をきたした病態』と定義しており、汎血球減少と直結するのは再生不良性貧血である。
1血球系統だけの減少か、3系統すべての減少(汎血球減少)かを区別できるかが問われている。汎血球減少という用語の定義と、それを起こす上流の病態(造血幹細胞・骨髄の障害)を結びつける。
再生不良性貧血では多能性(造血)幹細胞の障害により骨髄が低形成となり、赤血球・白血球・血小板の3系統すべての産生が低下する。その結果、貧血症状・白血球減少による感染症(発熱)・血小板減少による出血傾向が同時に現れる。
『貧血をきたす疾患』はどれも当てはまるが、設問は『汎血球減少(3系統減少)』を問う点に注意。減少血球が赤血球のみのものと、3系統すべてのものを切り分ける。
再生不良性貧血の汎血球減少は、骨髄検査で低形成・脂肪髄として確認される。先天性のファンコニ貧血と、後天性(特発性/薬物・放射線などによる二次性)がある。血液生化学では血清鉄高値・フェリチン増加・エリスロポエチン高値がみられる。
選択肢がすべて『○○貧血』で揃っており、どれも貧血=赤血球減少を起こすため、『汎血球減少』というキーワードを読み落とすと誤答する。
再生不良性貧血の定義(造血幹細胞障害→骨髄低形成→汎血球減少)と、3系統減少による3つの症状(貧血症状・感染症/発熱・出血傾向)をセットで覚える。鉄欠乏性・巨赤芽球性・溶血性の各貧血は『赤血球系の異常』であり汎血球減少をきたさない点で区別する。