非結核性抗酸菌症について正しいのはどれか。
正答:3
正答:3
肺非結核性抗酸菌症は治療が難しく、再燃を繰り返しやすい。正答は3。
肺結核との違い(感染源・感染性・好発・治療の難しさ)を言えるか。
非結核性抗酸菌は、ヒト型結核菌・ウシ型結核菌・らい菌以外の抗酸菌の総称で、発病の9割はマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)による。結核菌と違って土の中や水の中など環境に普通に存在する菌で、そこから吸い込んで感染する。したがってヒトからヒトへは感染しない。治療は多剤併用で長期にわたるが、菌を完全に排除できないことが多く、再燃を繰り返して難治性となる。効果不十分な場合には在宅での吸入療法や、病巣が限られていれば肺切除が行われることもある。疫学は中年女性に多い傾向がある。多くは数年から10年以上かけてゆっくり進行し、症状が出ないまま健診の胸部エックス線で見つかることが多い。
「結核に似ているから結核と同じ」と考えると全部誤る。名前と画像所見は似ていても、感染源が環境である点、ヒトからヒトへうつらない点、そして治りにくい点が結核と違う。届出や隔離が必要な結核と違い、感染対策の扱いも別になる。
2014年の調査では人口10万人対約15で、すでに肺結核を上回っていた。近年はさらに増えている。診断は、喀痰から2回以上同じ非結核性抗酸菌が検出された場合になされる。環境に存在する菌なので1回だけの検出では診断できない。進行すると咳、痰、血痰、倦怠感、微熱が出るが、診断から症状出現までは平均10〜15年と長い。MACによる肺非結核性抗酸菌症で多剤併用療法の効果が不十分な患者には、在宅でネブライザを用いたアミカシン硫酸塩の吸入療法が公的に認められている。
結核と似た疾患について、結核の性質をそのまま当てはめた誤肢を並べる。解法は、(1) 感染源が環境かヒトかを決める、(2) 感染性の有無を確認、(3) 治療の難しさと外科適応を確認する。
肺非結核性抗酸菌症は環境中の菌を吸い込んで起こり、ヒトからヒトへうつらない。中年女性に多く、菌を排除しにくいため難治性で、病巣が限局すれば肺切除の対象にもなる。結核との違いを4点で押さえる。