腎前性腎不全の病因はどれか。
正答:1
正答:1
腎前性腎不全は『腎血流量の減少』が原因。出血性ショックは循環血液量が減少して腎血流が低下するため腎前性に分類される。
急性腎不全の3分類のうち、腎前性(腎血流減少)の病因を問う問題。腎後性(尿路閉塞)や腎性(実質障害)の疾患を混ぜて識別させる。
教科書は『腎血流量の減少が原因となる腎前性急性腎不全』と定義する。出血性ショックでは循環血液量が大幅に減少し、腎への血流が低下するため腎前性となる。なお教科書の一覧では腎性の急性尿細管壊死の項に『腎虚血(出血、ショックなど)』が挙げられているが、これは虚血が高度化して実質障害(尿細管壊死)にまで至った段階の記載であり、循環血液量減少という機序の起点は腎前性に該当する。前立腺癌・後腹膜腫瘍(後腹膜の尿路閉塞)は腎後性、急性腎炎症候群(糸球体疾患)は腎性。
腎前性=血流が手前で減る。出血・ショック・脱水・熱傷が代表。腎後性は尿路閉塞で、前立腺癌(下部閉塞)・後腹膜腫瘍/後腹膜線維症(尿管閉塞)が該当する。後腹膜腫瘍を『腎の近く=腎性』と誤認しないこと(閉塞性=腎後性)。
教科書の急性腎不全分類と教科書の一覧が判別の根拠。出血・ショックは腎前性の典型機序(循環血液量減少)。教科書の一覧の腎後性には『両側尿管の閉塞:後腹膜線維症、子宮癌』『膀胱・尿道の閉塞:前立腺肥大、前立腺癌』が列挙される。後腹膜腫瘍は尿管を外側から圧迫閉塞するため腎後性に整理できる。本問は腎前性1・腎後性2・腎性1の構成。
腎後性疾患(前立腺癌・後腹膜腫瘍)を2つ混ぜ、腎性(急性腎炎症候群)を1つ加えて、腎前性の出血性ショックを選ばせる分類問題。後腹膜腫瘍の分類が引っかけ。
腎前性=血流減少(出血・ショック・脱水・熱傷)/腎性=実質障害(糸球体腎炎・尿細管壊死)/腎後性=尿路閉塞(前立腺癌・後腹膜の腫瘍/線維症)。本問は腎前性=出血性ショック。前回の第27回問題60(広範囲熱傷)と同型で、腎前性は『循環血液量減少』を起点に判断する。