パーキンソン病の症状で正しいのはどれか。
正答:2
正答:2
パーキンソン病の運動症状には3主徴(筋強剛・振戦・寡動)、姿勢保持障害、加速度歩行・すくみ足・仮面様顔貌などがある。進行すると姿勢はしだいに前屈姿勢となる。本問はパーキンソン病の症状を、他疾患・他病態の所見(下垂足・大殿筋歩行・ミオクロニー発作)と区別して選ばせる問題。
パーキンソン病の症状として正しいものを1つ選ぶ。パーキンソン病に特有の姿勢(前傾前屈姿勢)と、末梢神経麻痺や筋麻痺・てんかん様発作など別病態の所見を区別できるかが問われている。
教科書には、パーキンソン病患者の姿勢が『前傾前屈姿勢』をとること(教科書の図 パーキンソン病患者の前傾前屈姿勢)が示され、本文でも『姿勢もしだいに前屈姿勢となる』と記載されている。これはパーキンソン病の姿勢保持障害・筋強剛などを背景にした特徴的姿勢であり、選択肢の中で唯一パーキンソン病の症状として記載がある。
下垂足・大殿筋歩行は『歩行・下肢の異常』という点でパーキンソン病の歩行障害と混同しやすいが、これらは末梢神経麻痺(腓骨神経)や大殿筋麻痺という別の原因による所見であり、パーキンソン病の中枢性(黒質線条体系の変性)由来の症状とは成り立ちが異なる。原因(麻痺か、錐体外路の変性か)で切り分ける。
パーキンソン病は黒質線条体系の変性によるドパミン減少が原因で、筋強剛(固縮)・振戦・寡動の3主徴、姿勢保持障害を示す。進行とともに加速度歩行・すくみ足・仮面様顔貌が加わり、姿勢はしだいに前屈姿勢になる。自律神経障害(排尿障害・嚥下障害・起立性低血圧)や認知症、誤嚥性肺炎を随伴することもある。一方、下垂足・大殿筋歩行は筋・末梢神経の麻痺による異常歩行・変形であり、原因系統がまったく異なる。症状問題では『その所見の原因がパーキンソン病(錐体外路の変性)で説明できるか』を判断軸にする。
選択肢に下肢・歩行の異常(下垂足・大殿筋歩行)を混ぜて『パーキンソン病=歩行障害』の連想で選ばせる罠。歩行障害でも、麻痺由来(下垂足・大殿筋歩行)はパーキンソン病の症状ではない。原因(麻痺か変性か)で弾く。
パーキンソン病の症状=3主徴(筋強剛・振戦・寡動)+姿勢保持障害+加速度歩行・すくみ足・仮面様顔貌+前傾前屈姿勢、と中枢性(黒質線条体系の変性)の所見でまとめる。対して下垂足(足背屈筋・腓骨神経麻痺)・大殿筋歩行(大殿筋麻痺)は麻痺由来の所見で別物。ミオクロニー発作は教科書にパーキンソン病症状の記載なし。原因系統で切り分ける練習をする。